盧溝橋事件を発端に始まった日中戦争。上海に飛び火した戦火は日本軍が思うほど簡単には収束しなかった。上海では蒋介石率いる精鋭部隊が徹底抗戦したのだ。その背後には、ドイツ・ヒトラーの影があった。日独防共協定を結んでいたドイツは一体なぜ、中国の支援をしていたのか。上海での戦闘が長引く中、日本国内では国民に戦時意識を持たせようと近衛首相は「国民精神総動員」を実施。銀座の街中で「千人針」をする女性の姿や慰問袋を作る学生など、全国に戦時体制が広がっていった。実はこの時、日本と中国との間で和平工作が秘密裏に進んでいた。間を取り持ったのは、ドイツ。そのてん末は…?