第37回 「大正4年~大戦景気・大正デモクラシー」

大正3年(1914年)に勃発した第一次世界大戦は、予想に反して拡大化、長期化の様相をみせていく。1915年、ドイツ・オーストリアと同盟を結んでいたイタリアは、これを破棄して連合国側で参戦。そのころ日本では、大正天皇の即位の礼が執り行われる。この時に確立された神道の儀式が、昭和・平成・令和まで引き継がれている。ヨーロッパでは、第一次世界大戦最大の海戦と最大の陸戦が繰り広げられ、お互いに多くの戦死者と損害を出す消耗戦となっていく。疲弊するヨーロッパと対照的に、日本は輸出が倍増し、鉄鋼や石炭の生産が急激に伸びていき、空前の好景気が訪れる。国民の生活も変わり、普通選挙の実施や労働運動、女性運動など権利や社会の改善を求める風潮が高まる。文化芸術でも、西洋文化の影響を受けた新しい動きが生まれる。のちに大正デモクラシー、大正ロマンと呼ばれる社会の変化が、好景気を背景に盛んになっていく。

日本語
  • Originally Aired July 4, 2020
  • Runtime 46 minutes
  • Network BS-TBS, BS-TBS 4K TBS (JP)
  • Created January 8, 2022 by
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  • Modified January 8, 2022 by
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