1968年12月10日に、東京都府中市で発生した20世紀最大の未解決事件「三億円事件」。空前の規模で大捜査が行われたものの、犯人逮捕には至らず、時効を迎えた。 舞台は2009年の長崎、高校3年生の鳴海大和(福士蒼汰)は通学路の途中で、幼なじみの小田切未来(芳根京子)と共に、瀕死の老人・東海林明(香川照之)を発見。大和は唐突に、東海林から「お前の父親は、三億円事件の犯人だ。誰も信用するな」と告げられる。その日の夜から、突然、姿を消した大和の父親・鳴海鉄也(唐沢寿明)は、三日後に長崎から遠く離れた東京で水死体として発見される。
軍艦島出身の川崎雄大(野村周平)は、仕事を求め1967年に上京。同じ軍艦島出身の幼なじみで、兄のように慕う沢田慎之介(三浦貴大)が、府中で刑事をしていたため、上京先を府中に決めた。上京初日、雄大は当てにしていた仕事が手違いでなくなってしまい、途方に暮れていたところに、地元の不良、望月竜(渋谷謙人)がヤクザともめている場面に遭遇する。持ち前の機転と度胸の良さで、竜を助けた雄大は、竜や彼の仲間の響子ギブソン(ホラン千秋)、横溝保(瀬戸利樹)らと親交を深めていく。
物語は、鳴海大和(福士蒼汰)と小田切未来(芳根京子)が、事件の真相を求め、軍艦島で発見した三億円の入ったスーツケースを持って、フェリーで沖縄に向かうところから始まる。大和とケンカをしてしまった未来は、一人フェリー内のレストランで過ごしていた。ぶつぶつ文句を言いながらも、大和に謝ろうと決意し、客室に戻るが、夜の10時にも関わらず、大和の姿はない。携帯もつながらず、少し心配になる未来は、船内を探すことに。デッキには人だかりができていて、話を聞くと若い男性が海に落ちたという。相変わらず、携帯がつながらず、いよいよ本気で大和のことが気になる未来。その頃、大和は何者か襲われ、監禁されていた。手足を縛られ、口もテープでふさがれていた大和だったが、未来からの着信に気づき、そんな状態ながらも何とか彼女に「おそわれた」とショートメールを打つ。驚く未来は、大和に状況をメールで訪ねるが、頭を殴られしばらく意識を失っていた大和は、自分の居場所も分からず、犯人の手がかりも全くなかった。大和は不安になり、未来に「おかね」というショートメールを送ると、未来から「盗まれた」という返信が。悔しがる大和は、「はんにんをおえ」と未来に指示する。自分には無理と嘆く未来だったが、大和からショートメールで送られてくるアドバイスを元に、大和を監禁し、三億円を奪った犯人を未来なりの推理で追い詰めていく・・・。