新人弁護士の成歩堂龍一は大慌てで地方裁判所にやってくる。この日は成歩堂が弁護士として初めて法廷に立つ大事な日。綾里法律事務所の所長、綾里千尋も部下の成歩堂が心配で裁判所に駆けつけていた。初めての法廷でいきなり殺人事件を扱う事になった成歩堂。依頼人は成歩堂の小学校からの親友、矢張政志だった。この後、裁判が開廷する。矢張には交際していたモデルの高日美佳を殺害した容疑がかけられていた。殺害現場は美佳の自宅マンションで、死亡推定時刻は午後4時から5時の間だった。 鈍器で後頭部を強打された美佳。凶器の考える人の像は矢張の手作りプレゼントで、この凶器から指紋が検出され、矢張に容疑がかけられたのだ。検察官の亜内武文は最近、矢張が美佳にフラれたと指摘する。美佳は事件の前日に男性と一緒に米・ニューヨーク旅行から帰国。亜内は証拠品として考える人の像、パスポート、旅行先の写真を提出。写真には自由の女神をバックに考える人の像を持つ美佳の姿が写っていた。亜内は矢張が男性と旅行した事にカッとなって美佳を殺害したと主張する。 亜内は事件当日、矢張が美佳のマンションに行った決定的証拠として、目撃者の山野星雄を召喚する。山野は新聞の勧誘中、美佳の部屋から走り去る矢張を見たと証言。それは成歩堂も聞いていない新事実だった。そして、山野は不審に思って部屋を覗き、絶命した女性を発見したと明かす。山野は怖くなって部屋の中に入れなかったという。山野は午後2時に近くの公衆電話から110番通報したと証言する。千尋は証言と証拠品の矛盾を見つけ、ウソを見破りなさいと成歩堂
4月5日の午前9時27分、綾里法律事務所の所長、綾里千尋は妹の綾里真宵に電話し、今度の裁判の証拠品を預かってほしいと頼む。預けるのは考える人の置き時計。千尋は中の機械を抜き取り、そこに証拠品の書類を入れていると真宵に教える。そして、千尋は午後9時に事務所で待ち合わせようと伝えて電話を切る。この後、千尋は午後9時に妹の真宵と食事に行こうと新人弁護士の成歩堂龍一を誘う。 午後9時8分、成歩堂は仕事を終え、電気が消えた事務所に戻ってくる。成歩堂が所長室へ入ると、観葉植物が倒れていて、床にはガラス片が散乱していた。この後、成歩堂は絶命した千尋を発見。近くには血塗れの考える人の置き時計が転がっていた。成歩堂は観葉植物にもたれながら怯える真宵に気付く。そこに通報を受けた糸鋸圭介刑事と警察官たちが駆け込んでくる。遺体近くに落ちていた領収書のウラには血文字でマヨイと書かれていた。糸鋸はこの証拠から真宵を犯人として警察署へ連行していく。 翌日、成歩堂は留置場にいる真宵に会いに行く。見習い霊媒師の真宵は千尋から証拠品を預かってほしいと頼まれた事を明かす。真宵は千尋に頼まれた時の会話を携帯に録音したが、その携帯をどこかに落としてしまったという。この後、真宵は弁護士の星影宇宙ノ介先生に弁護をお願いして欲しいと成歩堂に頼む。何かあった時は星影先生に頼めと千尋から言われていたという。成歩堂は弁護士として複雑な心境だったが、星影に会いに行って事情を説明。話を聞いた星影は真宵の弁護を快諾する。 事務所に戻った成歩堂は所長室にある観葉植物の二重鉢の隙間に
綾里千尋が殺害され、妹の綾里真宵が犯人として警察に連行される。弁護士の星影は裏の権力を持つ何者かに圧力をかけられて弁護を断り、新人弁護士の成歩堂は自分が真宵を弁護する事を決意。そして裁判当日、成歩堂は法廷で天才検事の御剣怜侍と対峙する。2人は初対面ではなく、久々の再会だった。この後、裁判が開廷。冒頭陳述後、糸鋸圭介刑事が証言台に立つ。千尋は考える人の置き時計で殴られて即死。糸鋸は領収書の裏に千尋の血文字でマヨイと書かれた証拠が真宵を逮捕した決め手と証言する。 「異議あり!」成歩堂は即死した千尋に血文字のメモは書けないと証言の矛盾を指摘する。だが、御剣は再調査により、即死から“ほぼ即死”と解剖記録が変更されたと反論。千尋がメモを書き残す事は可能だった。続いて、目撃者の松竹梅世が証言台に呼ばれる。板東ホテルの部屋から事務所の殺害現場を目撃した梅世は真宵が千尋を置き時計で殴ったと証言。目撃した時刻は午後8時50分。殴った弾みで考える人の首が曲がって時刻を告げたというが、真宵は鳴るはずがないと訴える。 成歩堂は真宵の言葉にハッとなり、置き時計の機械が抜かれていたと主張。だが、御剣は殴った時の衝撃で機械が抜け落ちたと反論。御剣の推理を崩すには機械がいつ抜き取られたかを立証するしかなかった。この後、成歩堂は真宵の携帯に録音された会話の事を思い出し、事件前に機械が抜き取られていた事が立証される。梅世はこの会話を知っていて、成歩堂は「くらえッ!」と梅世が宿泊した部屋にあった盗聴器を証拠として叩きつける。梅世は盗聴を命じられたが、殺
成歩堂の師匠、綾里千尋が殺害され、妹の真宵が犯人として逮捕される。法廷に立った成歩堂は天才検事の御剣を相手に必死に闘って裁判は閉廷する。成歩堂は星影から話を聞き、千尋が追っていたコナカルチャー社長、コナカの存在を知る。成歩堂はコナカに会って正面から対決。成歩堂はコナカが千尋を殺害したと疑うが、コナカが持つ裏の権力により、千尋殺害の真犯人として逆に告発される。成歩堂は逮捕され、釈放された真宵の代わりに留置場に入れられる。この後、留置場に現れた御剣はコナカの力が裁判所にまで及んでいる事を明かす。成歩堂の有罪は裁判が始まる前から決まっているのだ。 そして、裁判当日。御剣は新たな証拠と証言があり、成歩堂が真犯人として浮かび上がったと裁判長に伝える。成歩堂側に弁護士の姿はなく、成歩堂は自分の弁護は自分ですると宣言する。この後、犯行を目撃した証人としてコナカが入廷。コナカは板東ホテルの部屋から犯行を目撃したと証言する。コナカは午後9時頃、電気スタンドが割れる音にビックリして、事務所の窓の方を見て、成歩堂が千尋を撲殺する現場を目撃したと証言する。裁判長は何も疑問を持たず、決定的な証言と決めてかかる。 この後、成歩堂はコナカの尋問を開始する。真宵は割れた音を聞いて窓を見たのに何が倒れたか、わかるのはおかしいと指摘。コナカは倒れる前にホテルから見えていたと反論するが…。成歩堂は「異議あり!あなたの証言は完全に矛盾している!」と言い放つ。部屋の隅にあった電気スタンドは死角に入り、ホテルから見る事は不可能なのだ。この事実は事件当夜、
新人弁護士の成歩堂龍一は師匠、綾里千尋の事務所を引き継ぐが、依頼がなくて困っていた。そんな折、千尋の妹、綾里真宵が大好きな大江戸戦士トノサマンが殺人の容疑で逮捕される。被害者は同番組の怪人アクダイカーン役の衣袋武志。真宵は子供たちのヒーロー、トノサマンの弁護をすると勝手に決める。成歩堂と真宵は留置所にいる容疑者のトノサマン役、荷星三郎に会って話を聞く事に。 悪人面で大男だが、子供たちの夢が壊れる事を心配する、心やさしい荷星を見て、成歩堂と真宵は荷星の無実を確信する。荷星は事件の日、昼食後に楽屋で昼寝していたと証言。寝過ごしてリハーサルを遅刻した荷星が第1スタジオに行くと、衣袋はアクダイカーンの着ぐるみの中で絶命していたという。胸に刺さっていたのはトノサマン・スピアー(武器の槍)。荷星はよくわからないまま逮捕されたのだ。 成歩堂、真宵は手がかりを探すため、トノサマンが撮影されている英都撮影所を訪ねる。そこには警備員の大場カオル、糸鋸圭介刑事がいた。糸鋸は荷星が犯人に間違いないと断言。この事件の担当は天才検事の御剣怜侍だった。この後、オバチャン(大場)は侵入者の子供を見つけ、捕まえてと叫ぶ。侵入者の大滝九太は逃げる時にアルバムを落としていく。アルバムにはトノサマンが勝利した瞬間の写真がビッシリ収められていた。結局、成歩堂は荷星を弁護する情報を掴む事ができずに終わる。 そして裁判の日を迎える。衣袋の死亡推定時刻は午後2時30分。遺体が発見されたのは午後5時だった。御剣の冒頭陳述後、証人台に立ったオバチャンは午後1時から5時ま
真宵が大好きなヒーロー、トノサマン役の荷星三郎が怪人アクダイカーン役の衣袋武志を殺害した疑いで逮捕され、新人弁護士の成歩堂は荷星の弁護士として法廷に立つ。天才検事の御剣は荷星以外に犯行が可能な者はいないと断じて判決を要求。成歩堂が警備員のオバチャン(大場)も犯行が可能と主張して時間を稼ぐと…。オバチャンは口止めされていた事があると告白。事件の日、撮影所の第2スタジオには会議に出ていた監督、プロデューサーがいたのだ。場内が騒然とする中、審理は中断する。 成歩堂と真宵は英都撮影所に行き、監督の宇在拓也、プロデューサーの姫神サクラと会ってみる事に。成歩堂が宇在を見つけて話を聞くと、宇在は事件の日、午前中のアクションの打ち合わせに参加していた事を認める。この後、成歩堂は宇在に案内され、5年前の事故から使っていない第2スタジオにいる姫神に会いに行く。姫神は潰れかけたこの撮影所を立て直した大物だった。 姫神は事件の時、第2スタジオから第1スタジオに行く事はできなかったと訴える。サルマゲどんというキャラクターの首が折れ、巨大な頭部が道を塞いでいたらしく、頭部をクレーンで撤去する作業を始めたのは午後3時過ぎ。首が折れたのは衣袋の死亡推定時刻の2時30分より前の2時15分だった。この後、成歩堂はオバチャンから話を聞き、衣袋が5年前の事故まで大スターだった事が明らかに。成歩堂がオバチャンと話していると、九太が撮影所に現れる。成歩堂は事件の日に何か見なかったかと訊ね、九太は全て見ていたと告白。九太はトノサマンが悪い奴をやっつけた所を見たと言って去っ
子供たちのヒーローのトノサマン役、荷星三郎がアクダイカーン役の衣袋武志を殺害した疑いで逮捕され、新人弁護士の成歩堂が荷星を弁護する事になる。事件当日、撮影所には他にも人がいたが、荷星以外に犯行は不可能だった。八方塞がりの成歩堂はトノサマンの大ファンの少年、大滝九太から新事実を聞き出す。事件の時、トノサマンの着ぐるみを着ていたのは衣袋だったのだ。さらに九太が撮影した写真から事件の現場は第1スタジオではなく、第2スタジオと判明。第2スタジオにいたプロデューサーの姫神サクラにも犯行は可能だった。姫神は翌日の裁判に召喚される事になっていた。 裁判当日。冒頭陳述後、姫神が証言台に立つ。成歩堂は姫神が事件に関わっていると考えていた。姫神は事件の日、昼12時から午後4時まで第2スタジオのコテージで会議があったと証言。5時にリハーサルのために第1スタジオへと移動。その時、スタッフが衣袋の遺体を発見したという。衣袋の死亡推定時刻の2時30分は会議の真っ只中だったのだ。だが、成歩堂は2時30分頃に15分の休憩があったと指摘し、姫神はコテージの外に出た事を認める。 この後、成歩堂はトノサマンの中身が衣袋で、殺害現場が第2スタジオだったという新事実を報告し、九太が撮影した写真を証拠として提出。そして、成歩堂は休憩中の2時30分に第2スタジオに衣袋が現れたら姫神にも犯行は可能だと主張する。天才検事の御剣は遺体が発見されたのは第1スタジオと異議を唱えるが、成歩堂は犯人の偽装工作だと訴える。犯人と疑われた姫神は冷笑した後、凶器のトノサマン・スピアー(武器の槍)は15キロも
12月25日、謎の巨大生物のヒョッシーが目撃されて話題のひょうたん湖で銃殺された男性の遺体が発見される。容疑者は天才検事の御剣怜侍だった。新米弁護士の成歩堂龍一と綾里真宵は留置場にいる御剣を訪ね、弁護させてほしいと申し出る。成歩堂は断られたものの、御剣に借りがあるため、真宵と一緒にひょうたん湖を調査する事に。湖では糸鋸圭介刑事たちが捜査をしていた。 事件が起きたのは前日の午前0時過ぎ。湖のボートの上に男性が2人いて、片方の男性が拳銃でもう一方を殺害。通報があり、5分後に警察が付近にいた御剣を確保したのだ。糸鋸と別れた後、成歩堂たちは湖にある屋台でバイトする矢張政志と会う。矢張は巨大なトノサマンバルーン、万国旗で客寄せしていた。成歩堂は事件の事を矢張に話す。成歩堂、御剣、矢張は小学校のクラスメイトだったのだ。 この後、成歩堂たちはひょうたん森でカメラとマイクを発見。それは音に反応して自動的に写真を撮る仕組みだった。そこにヒョッシーの写真を撮影しているというジャーナリストの大沢木ナツミが現れる。ナツミは昨夜、音に反応し、カメラのシャッターが2回下りたと教える。ナツミは2枚目の写真を見ると、事件を目撃した事を思い出したと警察署へ。成歩堂たちもナツミを追うように警察署を訪れる。 ナツミが御剣が被害者を撃つ所を見たと証言した事で、御剣の立場はますます不利になる。成歩堂は警察署で糸鋸から被害者の解剖記録を受け取る。被害者の身元は謎だったが、真宵は解剖記録の写真を見て、姉の綾里千尋が昔いた星影法律事務所の生倉雪夫弁護士だと気付く。成歩
12月25日、ひょうたん湖で星影法律事務所の生倉雪夫弁護士を銃殺した容疑者として天才検事の御剣怜侍が逮捕される。この事件は15年前に弁護士だった御剣の父、御剣信が何者かに射殺されたDL6号事件が関係していた。DL6号事件の弁護士だった生倉に伝えたい事があると呼び出された御剣。だが、ボートを漕ぎ出した直後に銃声が響き、気付いたら1人取り残されていたという。成歩堂は御剣を弁護する事になるが…。相手は御剣の師匠で、40年間無敗という奇跡の検事、狩魔豪だった。 開廷前、狩魔は我が子のように育ててきたが、手心を加えるつもりはないと御剣に伝える。この後、裁判が始まり、証人として糸鋸刑事が法廷に立つ。事件の夜、通報を受けた糸鋸は現場の湖で御剣の身柄を確保。ボートには御剣の右手の指紋が付着したピストルがあったという。死亡推定時刻は午前0時前後で、遺体が湖から発見されたのは夜が明けてから。ピストルと銃弾の線条痕も一致したという。 続いて、目撃者としてジャーナリストの大沢木ナツミが入廷。午前0時過ぎ、車の中にいたナツミは湖の方からパアンという音がしたと証言。ボートに男性2人が乗っていて、それからもう一度パアンと音がしたという。狩魔は証拠として写真を提出。それは発砲の瞬間が写った写真だった。狩魔は裁判長に判決を促すが、成歩堂は証人を尋問していないと訴える。狩魔は1つだけ質問を認めるが、それ以上、無駄な言葉を続けた時は法廷侮辱罪を適応して退廷してもらうと言い放つ。 この後、成歩堂はボートや人影を見たのかとナツミを尋問する。ナツミが動揺すると、狩魔は無意味な質
生倉弁護士を銃殺した容疑者として天才検事の御剣怜侍が逮捕される。この事件は15年前に御剣の父、御剣信弁護士が射殺されたDL6号事件が関係していた。成歩堂は御剣の師匠、狩魔豪検事に追い詰められるが、証拠写真の矛盾に気付いて反撃。ピストルには御剣の右手の指紋が付着していたが、犯人は左手でピストルを持っていた。成歩堂は発砲しているのは御剣ではないと訴え、この日の裁判は閉廷する。 成歩堂はひょうたん湖を再び訪れ、巨大生物ヒョッシーの正体を見破る。それは矢張の屋台で使っていた巨大なトノサマンバルーンのしぼみかけの姿だった。この後、成歩堂は警察に通報した貸しボート屋のオヤジに会いに行く。成歩堂は事件の事を訊ねるが、オヤジはボケていて、まともに会話する事ができなかった。帰り際、オヤジが飼うサユリというオウムは「ディーエルロクゴウジケン…ワスレルナ…」と不気味に繰り返し、成歩堂はオヤジもDL6 号事件の関係者かもしれないと考える。 成歩堂は警察署にあるDL6号事件の捜査資料を調べようとするが、資料のほとんどは狩魔が証拠品と共に持ち帰っていた。成歩堂は糸鋸から受け取った資料のコピーに目を通して裁判に備える。12月27日、御剣の審理が再開され、狩魔は事件の目撃者としてオヤジを召喚する。狩魔はオヤジが数年前から以前の記憶がなく、自分の名前もわからないと説明するが、3日前の事件の事は証言できると付け加える。 オヤジは24日の深夜0時過ぎにパアンという音を聞いたと証言。小屋から外を見ると、ボートが浮かんでいて、その時、もう一度パアンと音がしたという。しばらくする
ひょうたん湖で生倉弁護士を銃殺した容疑者として御剣が逮捕される。裁判中、成歩堂は事件の真相に辿り着く。事件の夜の銃声は2回ではなく3回。12月24日の午後11時50分、ボートとは別の場所で射殺された生倉。その後、真犯人は被害者に成りすまし、御剣と一緒にボートで湖へ。真犯人は25日の午前0時10分に撃った1発目でボートに注目させ、2発目の後に撃たれたフリをして湖に飛び込んだのだ。成歩堂は貸しボート屋のオヤジを真犯人と告発するが、オヤジは逃走して審理は延期される。 事務所に戻った成歩堂は小4の時に起きた事件を回想。ある生徒の給食費がなくなり、皆に犯人と疑われた成歩堂を御剣が弁護してくれたのだ。この後、貸しボート屋のオヤジの身柄が確保され、成歩堂は糸鋸と一緒にボート小屋を捜査。気になる金庫はロックされていたが、1228という暗証番号はオウムのサユリが教えてくれる。金庫には「御剣怜侍に復讐せよ」と書かれた手紙が入っていた。手紙には生倉を殺害し、その罪を御剣に着せる計画も書かれていた。この事件には首謀者がいたのだ。 12月28日、御剣の審理が再開される。成歩堂は証拠として金庫から発見された手紙のコピーを提出し、オヤジには復讐する理由があったと訴える。だが、狩魔は手紙に差出人、宛先がないため、証拠にならないと反論する。この後、成歩堂は今回の事件の根っこには15年前のDL6号事件があると発言。当時を知る証人として星影宇宙ノ介弁護士を入廷させる。 15年前の12月28日、地震があり、地方裁判所のエレベータに閉じ込められた御剣信と10歳の怜侍、法廷係官の灰根高太郎の3人。数時間後
ひょうたん湖で生倉弁護士が銃殺された事件の裁判にかけられた御剣怜侍だったが、成歩堂は貸しボート屋のオヤジを真犯人として告発する。生倉を殺害する動機があるのは15年前のDL6号事件で犯人と疑われ、全てを失った灰根。成歩堂はオウムのサユリを証言台に立たせ、オヤジが灰根である事を立証する。灰根は生倉を殺害し、その罪を御剣に着せようとした事を認める。裁判長は御剣に無罪を言い渡して閉廷しようとするが…。その時、御剣はDL6号事件の犯人は自分だと告白する。 15年間、DL6号事件の夢を見続けた御剣。それは錯乱した灰根が信に襲い掛かり、御剣が怖くなってピストルを灰根に投げつけると銃声が轟くという内容だった。御剣は自分が父親の命を奪ったと信じ込んでいた。休廷後に審理は再開され、成歩堂は御剣に尋問する。15年前、御剣は弁護士だった信の裁判を傍聴。信は検事の狩魔に敗れたという。そして裁判後にエレベータに閉じ込められた3人。御剣は信に襲い掛かった灰根にピストルを投げつけ、銃声が轟いたと証言する。御剣はその後の事をよく覚えていないという。 成歩堂は犯行現場の写真を出し、御剣の証言に決定的な矛盾があると言い放つ。御剣が聞いた銃声は1発だが、弾痕はエレベータのガラス扉と遺体に残っていたのだ。成歩堂は御剣が1発目の銃声で気を失った後、2発目が撃たれたと推測。成歩堂は現場に真犯人である別の人物がいたと考えていた。だが、狩魔検事は当時の捜査資料を見せ、現場から発見された弾は信の命を奪った1発のみだったと反論する。 成歩堂の推理は2発目の弾がなければ成立せず、御剣は父親の
成歩堂龍一は15年前の真実を今になって知る事になる。15年前の9月2日、成歩堂は通学中に角から出てきたクラスメイトの御剣怜侍と激突して転倒。2人は会話する事もなく、互いのランドセルから飛び出した中身を拾って別々に立ち去る。そこにやってきたクラスメイトの矢張政志は3千円を咥えた子犬を見つける。矢張は3千円をネコババしようとするが、子犬の視線に耐えられずに交番へ届けに行く。 その日、風邪で体育を休んだ成歩堂は教室で自習している時に御剣の給食費の封筒が落ちている事に気付く。成歩堂はカラの封筒を拾い上げる姿を目撃され、お金を盗んだ現行犯として学級裁判にかけられる事に。成歩堂は無実を訴えるが、皆に犯人と疑われる。担任教師は成歩堂に謝罪を求めるが、御剣は「異議あり!その必要はない」と犯行を否認する成歩堂を信じる。矢張も成歩堂を信じ、疑ってかかる皆を非難。御剣は犯行を裏付ける証拠も目撃証言もないと弁護して成歩堂の無罪が決まる。 放課後、成歩堂は信じてくれて嬉しかったと礼を言うが、御剣は犯行を立証する証拠がなかっただけと素っ気ない態度をとる。そこにドッグフードの袋を抱えた矢張が子犬2匹を連れてやってくる。成歩堂と矢張は3人組ヒーロー、シグナルサムライの話で盛り上がるが、御剣は興味を示さない。矢張は今朝、捨てられた子犬2匹を拾った事を明かす。御剣は子犬を見つけた場所を訊ね、矢張は2人をその場所に案内する。そこには2匹が入っていた宅配便のダンボールが残っていた。 御剣は剥がされかけた住所のシールから元飼い主のマンションを推理する。成歩堂たちは元飼い
6月19日、成歩堂龍一と外科医の霧崎哲郎は修行に出た霊媒師の綾里真宵に会いに行く。霧崎が院長を務める霧崎外科病院で入院患者14人が死亡。看護師の投薬ミスが原因だったが、その看護師は罪を認める前に交通事故を起こして他界。口封じのために霧崎が交通事故を仕組んだという噂まで流れていた。霧崎は看護師の霊を呼び出してくれと真宵に依頼。霊に自分が悪いという念書を書かせ、病院の信頼を取り戻そうとしているのだ。霊媒を引き受けた真宵から出された条件は成歩堂が立ち会う事だった。 この後、成歩堂たちは綾里家がある倉院の里を訪れ、綾里家分家の綾里キミ子、幼い娘の綾里春美と会う。真宵と春美は従妹の関係だった。屋敷の修験者の間にはスクープを狙う自称フリーカメラマンの大沢木ナツミも来ていた。キミ子によれば、真宵は家元の血を受け継いだ最後の1人で、倉院流霊媒道の正統な後継者。分家の人間はどんなに霊力が強くても倉院流の家元にはなれないという。除霊の儀の時間になると、真宵は白装束に御冠という正装に身を包み、黒い鍵で対面の間の扉を開ける。 真宵と霧崎は対面の間で除霊の儀を執り行い、成歩堂とキミ子、ナツミは離れた母屋で終わるのを待つ。その時、対面の間から銃声が2回聞こえてくる。鍵は真宵が持っている1本しかなく、成歩堂は扉に体当たりして部屋に入る。対面の間では霧崎が絶命。奥では返り血を浴びた霊媒中の真宵が立っていた。真宵は「この男は…私を殺した…。だから、殺してやったの…」とつぶやき、ナツミはそんな真宵を写真に収める。キミ子は自分がここを取り仕切ると言って成歩堂
投薬ミスで患者14人の命を奪った看護師の葉中未実は罪を認める前に交通事故で他界。院長の霧崎哲郎は未実の霊に自分が悪いという念書を書かせるため、霊媒師の綾里真宵に霊媒の儀式を依頼するが、儀式中に真宵の体に宿った霊が霧崎を殺害する悲劇が起きる。成歩堂は逮捕された真宵の弁護を引き受ける事に。相手は狩魔豪の娘で、13歳の若さで検事になって以来、負け知らずの狩魔冥だった。 6月21日、前代未聞の霊媒裁判が開廷。冥は父の復讐に燃えていた。冥は冒頭陳述後、証人として糸鋸刑事を召喚。糸鋸は対面の間の1つしかない扉には鍵がかかっていて、中には真宵と霧崎しかいなかったと証言する。霧崎はナイフで刺された後、自分が持っていた護身用ピストルでこめかみを撃たれて絶命。至近距離から撃たれたため、霧崎のこめかみには焦げ跡がついていた。凶器のナイフとピストルには真宵の指紋が付着。冥は被告の正当防衛の犯行を主張しないかと譲歩案を成歩堂に勧める。罪が軽くなる提案だが、成歩堂は真宵の殺害を認める事を嫌がり、完全無罪を主張すると言って断る。 最後に糸鋸はもう1つの証拠について証言。真宵が着ていた白装束は返り血で染まっていて、糸鋸は真宵の一方的な犯行だったと訴える。ピンチに追い込まれた成歩堂はこの状況を逆転するため、証拠品を確認し、装束の袂に弾痕を発見。裁判長は真宵が霧崎に撃たれたと判断し、成歩堂も一方的な犯行ではなかったと訴える。だが、先ほど、成歩堂が正当防衛ではなく、完全無罪を主張したため、冥はこの弾痕は証拠として力を失っていると言い放つ。先ほどの譲歩案は冥の罠
霊媒師の真宵は外科医の霧崎に依頼され、投薬ミスで患者14人の命を奪った後、事故死した看護師、葉中未実の霊を呼び寄せる。だが、真宵の体に宿った霊が霧崎を殺害。真宵は逮捕され、成歩堂は狩魔豪の娘である検事の冥と法廷で争う。成歩堂は屋敷の焼却炉で発見された対面の間の唯一の黒い鍵を証拠として提出。事件後、綾里キミ子に捕らえられた真宵が鍵を捨てる事は不可能。真宵は事件前に対面の間から出ていた可能性があり、成歩堂は真犯人が別にいると主張。裁判は2日目に持ち越される事に。 春美は霊媒の儀式の時、廊下で里の秘宝である倉院のツボを割ってしまい、修復していたと成歩堂に告白。それは創始者の供子の魂が宿るツボだった。成歩堂は倉院の里に春美を送った時にキミ子と会う。キミ子は真宵の母親である家元の綾里舞子が16年前から行方不明だと明かす。次に成歩堂は焼却炉を調べ、真宵が着ていた装束の燃え残った布を発見。カギは装束の袂に入ったまま捨てられたのだ。その時、成歩堂は挙動不審なナツミを発見し、奥の倉庫に逃げ込むナツミを追いかける。 倉庫には人が入れるサイズの衣装箱があり、成歩堂は衣装箱の側面に小さな穴を発見。その穴は対面の間の屏風にあった弾痕と同じ位の高さだった。ナツミは葉中のどかを真犯人と疑っていた。のどかは交通事故の時、姉の未実が運転する車に同乗。のどかは顔にひどい火傷を負い、元通りにするまで半年かかったという。事故は霧崎が仕組んだという噂があり、のどかには霧崎を殺害する動機もあるのだ。 成歩堂が控えの間を調べに行くと、のどかがやってくる。成歩堂は
霊媒師の真宵は外科医の霧崎に依頼され、投薬ミスで患者14人の命を奪った後、事故死した看護師、葉中未実の霊を呼び寄せる。だが、真宵の体に宿った霊が霧崎を殺害。真宵は逮捕され、成歩堂は狩魔豪の娘である検事の冥と法廷で争う。成歩堂は真犯人の目星をつけ、真犯人には共犯者がいると考えていた。裁判2日目、綾里キミ子は霊が宿った真宵が自分を突き飛ばし、控えの間の方に逃げたと証言する。続いて、控えの間にいた葉中のどかが証人台に立つ。 のどかの証言は、控えの間で寝ていたら、姉の葉中未実が来て、「自分の命を奪った霧崎に復讐してきた」と打ち明けたというものだった。倉院流の霊媒は姿も声も変わるため、裁判長は真宵に憑りついた未実の霊が霧崎を殺害したと判断。のどかは未実を説得し、一緒にキミ子に謝るため、廊下を通って対面の間に行ったという。成歩堂は証言の矛盾に気付き、対面の間に行った時の事を訊ねる。のどかは特に何もなかったと答えるが、廊下を通っていれば倉院のツボを修復する春香に気付くはずだった。 成歩堂がのどかに、本当はどこにいたのかと訊ねると、冥が反撃。だが、成歩堂は怯む事なく、のどかは霊媒前から対面の間の屏風の裏にあった衣装箱に隠れていたと主張。屏風と衣装箱にある弾痕の高さが完全に一致していたと説明する。成歩堂は霊媒師の装束を着た、のどかが衣装箱に隠れ、真宵と入れ替わるチャンスを窺っていたと推理。成歩堂は事件後の現場の写真に写っているのは真犯人ののどかと考えていた。 霊媒中、睡眠薬を嗅がせて真宵を眠らせた後、霧崎をナイフで刺したのどか。だ
12月5日、成歩堂龍一と綾里真宵は人気のタチミサーカスを観に行く。最後の出し物は魔術師マックスによる奇跡の空中飛翔だった。マントに身を包んだマックスはテント内を自由に飛び回り、観客から大喝采を浴びる。12月7日、成歩堂、真宵はTVニュースを見て、タチミサーカスの団長、立見七百人が殺害された事を知る。TVは犯人マックスの魔術による殺人サーカスと報じていた。成歩堂は真宵に促され、留置所にいるマックスに会い、弁護する事を伝える。 事件が起きたのは6日の合同稽古の後。団長に最後に会ったのがマックスだった。マックスは団長とギャラの話をしたと証言する。話の途中、団長は用があるとマックスを残して部屋を出て事件に巻き込まれたのだ。この後、成歩堂と真宵はタチミサーカスへ調査に行き、猛獣使いのミリカ、猿のルーサー、虎のラトーと会う。ルーサーは光るモノを自分の住処に持ち帰る習性があるという。ミリカは被害者の団長の娘だった。続いて、成歩堂たちは事件が起きた宿舎前の広場に行き、捜査中の糸鋸刑事と会う。 7日深夜、団長は後頭部を強く殴られて即死。遺体の傍には木箱、マックスのシルクハットが残っていたという。糸鋸は現場に被害者の足跡しかなかった事を成歩堂に教え、犯行が可能なのは空を飛べるマックスだけと断言する。成歩堂たちは糸鋸と別れ、腹話術師のベンと会う。ベンは指輪を失くして困っていた。そこにピエロのトミーが現れる。トミーは皆がマックスに腹を立てていた事を明かす。 最後に成歩堂たちは団長室を調べ、マックスのギャラに関する契約書を発見する。マックスは6日の夜
タチミサーカスの団長が殺害され、成歩堂は逮捕されたマックスの弁護を引き受ける。だが、現場には犯人の足跡がなく、空中を自由に飛び回れるマックスへの容疑は強まる。12月8日、マックスの裁判が開廷。成歩堂と対決する判事は狩魔冥だった。事件が起きたのは12月6日の深夜。団長は木箱に突っ伏して絶命し、死因は後頭部を殴られた際の首の骨折だった。証言台の糸鋸刑事は凶器の平たい鈍器は現在捜索中と説明。木箱の重さは10キロで、中にはコショウの瓶が1つ入っていたという。 次はピエロのトミーが証言台に立つ。事件の時、部屋にいたトミーはドカッという音がして外を見ると、木箱に突っ伏した団長とマックスらしき人影があったと証言。その人影は上空へ飛んでいって闇の中へ消えたという。冥は飛行魔術ができるマックス以外に犯行は不可能と訴える。成歩堂は事件現場に飛行魔術の仕掛けはなかったと反論。冥は魔術の種明かしができず、この日の審理は終了する。 成歩堂と真宵はタチミサーカスを再調査し、現場の宿舎前広場に飛行魔術の仕掛けをする事は不可能と判断する。次に成歩堂たちは3階にある猿のルーサーの住処を訪ね、部屋に住むアクロバット芸人のアクロと会う。アクロは半年前の事故で車イスに乗っていた。アクロの両親は事業に失敗して夜逃げ。団長が小さいアクロを引き取って育ててくれたという。この時、成歩堂は写真とスカーフに気付く。それはアクロの弟の写真だった。アクロは翌日の裁判で検事側の証人として召喚されるという。 この後、成歩堂たちは食堂でトミーと会う。トミーは事件の日の朝、団長が伝言板
タチミサーカスの団長が殺害され、成歩堂は逮捕されたマックスの弁護を引き受ける。現場には犯人の足跡がなく、検事の狩魔冥は飛行魔術ができるマックス以外に犯行は不可能と訴えるが、この魔術の種明かしができず、1日目の審理は終了する。成歩堂はタチミサーカスを再調査し、半年前に起きた不幸な事故を知る。成歩堂は今回の事件と繋がっていると確信して半年前の事件について調べる。 12月9日、2日目の審理が行われ、アクロが証人席へ。アクロは事件が起きた6日の夜、部屋で寝ていたら窓の下からドカッと音がしたと証言。窓の外を見ると、マントを着た人影が下から上へと通り過ぎたという。アクロはあのマントとシルクハットは間違いなくマックスだったと証言する。この後、成歩堂は尋問を開始。成歩堂は現場にシルクハットが落ちていたため、見る事はできなかったはずと矛盾を指摘する。そして、成歩堂はこの犯行を計画し、被害者の命を奪ったのはアクロだと言い放つ。 冥は1人で階段を下りる事もできない車イスのアクロに犯行は不可能だと反論。だが、成歩堂は怯む事なく、アクロの犯行の方法を立証すると宣言する。そこにピエロのトミー、腹話術師のベン&腹話術人形のリロらタチミサーカスの団員たちが入廷。成歩堂は犯行立証の手伝いをトミーたちに頼んでいたのだ。トミーたちは成歩堂の指示に従い、団長が殺害された現場を再現する。 現場の宿舎前広場に置かれた木箱。犯人は団長が木箱を持ち上げようとかがんだ時に凶器を頭に落としたのだ。成歩堂は細いロープの先端に結んだマックスの胸像が凶器と考えていた。その後、
着ぐるみヒーローたちが集まるホテル・バンドーのすみれの間で、全日本ヒーロー・オブ・ヒーローのグランプリが発表される。グランプリに輝いたのは大江戸戦士トノサマン丙だった。成歩堂龍一と綾里真宵、綾里春美はトノサマンOBの荷星三郎と会場に来ていた。トノサマン丙はヒーロー界のライバル、忍者ナンジャとお互いを讃えて握手を交わすが、2人の仲が悪い事は有名だった。成歩堂は2人を撮影するマスコミの中に矢張政志を発見。矢張はゴシップ雑誌でアルバイトしているという。 この後、予定されているトノサマン丙の記念ショー。控え室に戻ったトノサマン丙役の王都楼真悟はマネージャーの華宮霧緒にショーまで横になると伝える。数時間後、ロビーにはショーの開始を待って多くの人が集まる。ショーの後にトノサマン丙が何かを告白する会見もあるという。だが、突然、ショーの中止がアナウンスされて皆は騒然となる。成歩堂は警察に気付いて何か事件が起きたと察する。会場では宇宙人の格好をしたオバチャンこと大場カオルが警備をしていた。 真宵は電話が入っているとフロントに呼び出され、成歩堂は真宵と別れて廊下へ向かう。廊下にいた糸鋸圭介刑事は口を滑らせ、忍者ナンジャ役の藤見野イサオが殺害された事を明かす。殺害の容疑で逮捕されたのは王都楼だった。そこにホテルのボーイからトランシーバーを成歩堂に渡すように頼まれた矢張が現れる。成歩堂がトランシーバーに出ると、相手は真宵を誘拐したと伝えてくる。相手の要求はお金ではなく、王都楼の裁判で無罪判決を勝ち取る事。相手はコロシヤと名前を名乗って通信
真宵が誘拐される事件が発生。コロシヤと名乗る犯人が成歩堂に要求したのは忍者ナンジャ役の藤見野イサオを殺害した容疑で逮捕されたトノサマン丙役の王都楼真悟を弁護して無罪を勝ち取る事だった。そして裁判当日、コロシヤは裁判を有利に進めるため、裁判所に来る途中の検事の狩魔冥を狙撃。命に別状はないが冥は法廷に立てず、裁判長は裁判の中止を決断しようとする。その時、御剣怜侍が現れ、冥の代理を務めると宣言。御剣は自分のやり方で王都楼の罪を立証すると自信満々で言い放つ。 この後、裁判が開廷。糸鋸刑事は藤見野の死因はマフラーによる絞殺だったと証言する。犯人は念を入れて胸にナイフを刺した可能性が高いという。王都楼の指紋が付着していたナイフはホテルのものだった。続いて、警備員のオバチャンは授賞式の後、藤見野の控え室から出てきた王都楼を見たと証言。オバチャンは拾った矢張のカメラを証拠として提出するが、写真に写っていたのはトノサマン丙だった。 成歩堂は着ぐるみ姿では誰かわからないと指摘。着ぐるみのサイズは合ってなく、成歩堂は着ぐるみを着ているのは王都楼より小さい人物と主張し、ナイフを持ち出せた王都楼のマネージャー、華宮霧緒だと断言する。そして、霧緒の証人尋問が行われる事に。成歩堂は最初に一部で報じられていた霧緒と藤見野の交際の真偽を確認。霧緒は藤見野と交際していた事を認める。犯行時刻、トノサマン丙の着ぐるみを着て寝ていた王都楼。成歩堂は着ぐるみが2体あったと考える。 成歩堂は霧緒が王都楼に成りすまし、記者会見で何かを告白しようとしていたと推
真宵が誘拐される事件が発生。コロシヤと名乗る犯人が成歩堂に要求したのは忍者ナンジャ役の藤見野を殺害した容疑で逮捕されたトノサマン丙役の王都楼を、弁護して無罪を勝ち取る事だった。成歩堂は状況証拠から王都楼のマネージャー、霧緒を真犯人と告発する。閉廷後、凄腕の殺し屋、虎狼死家が藤見野を殺害した事が判明。殺害を依頼したのは王都楼だった。 王都楼はファンを装い、カメラを仕掛けたクマのぬいぐるみを藤見野にプレゼントし、殺害の様子を撮影。これは虎狼死家が脅迫してきた時の保険だった。成歩堂が事務所に戻ると虎狼死家から連絡。虎狼死家は無罪を勝ち取れと念を押してトランシーバーの通信を切る。この時、猫の鳴き声が聞こえ、成歩堂は虎狼死家が王都楼の自宅にいると確信。成歩堂が王都楼に頼まれ、自宅の猫の餌をあげに行った時の執事が虎狼死家だったのだ。成歩堂は糸鋸刑事たちと王都楼の自宅に突入するが、すでに虎狼死家は真宵を連れて逃げていた。真宵は自宅の地下室に監禁されていたのだ。 翌日、王都楼の審理が再開される。天才検事の御剣怜侍は証拠品として霧緒が持っていた虎狼死家のカードを提出し、藤見野を殺害したのはプロの殺し屋で、その依頼人が王都楼だと訴える。続けて、御剣はカメラを仕込んだクマも証拠品として提出。成歩堂は御剣の言う事が正しいとわかりながらも異議を申し立て、虎狼死家に依頼したのは霧緒と主張する。糸鋸が真宵を見つけるまで、時間を引き延ばす必要があるのだ。御剣は王都楼の家にクマがあった理由を聞くため、霧緒の証人尋問を要求する。 10分の休憩中、春
真宵が誘拐される事件が発生。コロシヤと名乗る犯人が成歩堂に要求したのは忍者ナンジャ役の藤見野を殺害した容疑で逮捕されたトノサマン丙役、王都楼を弁護して無罪を勝ち取る事だった。だが、凄腕の殺し屋、虎狼死家に藤見野の殺害を依頼したのは王都楼だった。王都楼が有罪になれば真宵の命の保証はない。成歩堂と天才検事の御剣怜侍は裁判をできるだけ引き延ばし、その間に糸鋸刑事たちが必死に真宵を捜索する。御剣は虎狼死家に誰が殺害を依頼したのか、その決定的な証人を用意する。それは虎狼死家自身だった。虎狼死家はトランシーバーを通して証言をする事に。 トランシーバーは証言台に置かれ、虎狼死家は真宵に声を出させ、自分が虎狼死家である事を証明する。虎狼死家は依頼を受けて藤見野を殺害した事を認める。御剣が依頼した人の名前を訊ねるが、虎狼死家は殺し屋と依頼人には信頼関係があるため、本来は誰が依頼したかは口外しないと答える。だが、今回の依頼人は自分が助かるため、他人に罪をなすりつけようとしていると判断した虎狼死家。仁義に外れた事をしたため、今回は依頼人の名前を発表するという。御剣が改めて藤見野の殺害を依頼した人物について訊ねると、虎狼死家は「カミヤキリオ」と王都楼のマネージャー、華宮霧緒の名前を答える。 綾里春美に憑依した綾里千尋は虎狼死家が裏切ったと考える。開廷前の打ち合わせでは、虎狼死家は正直に王都楼の名前を証言すると嘘をついたのだ。虎狼死家は被告人、王都楼の無罪を主張するが、成歩堂は「異議あり!」と虎狼死家に対する尋問を要求する。弁護側にとっ