レンブラント委員会のピーター・ラストマンが来日。レンブラント委員会とは、世に多く残されたレンブラント作品の真贋を鑑定する組織である。 日本の美術館関係者は、自身の美術館にある作品が贋作と鑑定されてはたまらないと、動揺。逆に、ラストマン自身は、過去に、尊敬する父親が、ある日本人の発言を受け、一度、贋作と評した作品の鑑定を覆した過去にとらわれ、己の鑑定眼、そして、レンブラント委員会の権威に確固たる自信を持ち、鑑定に臨む。それを手助けする三田村。 そんな中、フジタは、サラと共に知り合いの常盤が館長を務める田舎の美術館へ足を運ぶ。そこへやって来るラストマンと三田村。その美術館にもレンブラントの作品である『広つば帽の男』があった。
フジタに憧れを抱く女子中学生・友美。受験を目前に、ナーバスな時期、フジタを理想の父親と夢抱いていた。しかし、実際の父親は、腕時計オタクの冴えないバスの運転手・・・。執拗に父を毛嫌いしていた。 ある日、フジタを見かけ、そのまま跡をつける友美。辿りついた所はギャラリーフェイク。すると、そこで、展示されたアンティーク時計を熱心に見つめる父の姿を発見する。父が、自分には不釣合いな高級時計を買ったのではないかと焦る友美。しかも、父は、憧れのフジタと知り合いであった。 そんな中、向えた受験当日。友美のヤマは大はずれ。しかも、予定より5分時間が早まっての終了合図。抗議する生徒達を無視し、試験は終わってしまう。それを聞いた父は、自分の愛用する腕時計・キャリバー20の正確さを盾に、学校側へ徹底抗戦する。
「エルドラドはアマゾンにある」そう言い残し息絶えたペドロ。生前、世話になっていたラモスは、ペドロが残した翡翠の恐竜を持ち、フジタ、サラと共にアマゾンへ向う。同行したのは、TV番組のクルーと、考古学の権威・吉岡助教授。 ところが、着いてみると、そこは何の変哲もない村。期待を裏切られたTVクルーは怒り出してしまう。 しかし、村人は何かを隠していると睨んだラモスは、フジタにペドロの死体にはマヤ文字に似た奇妙な刺青が彫られ、驚くことに、心臓が抜かれていた事を語る。そして、深夜、村長を追い、ジャングルの奥地へ入っていくフジタ、ラモス、サラと吉岡は神殿を発見する。中に入る一同だったが、村人に見つかり、取り押さえられてしまう。
エメラルドを盗む際、しくじり、怪我を負った翡翠が逃げ込んだ部屋の住人・ヒロト。彼は翡翠のナイフにも動じず、ただ、穏やかに、時が過ぎるのを待つのだった。 後日、ヒロトを探し、再び、その地区へとやって来た翡翠。すると、ヒロトは数々の女のヒモとして生きていただらしのない青年ということを知る。しかし、彼の描く『幸福の王子』をモチーフにした絵に興味を持った翡翠は、自宅へと連れて帰る。 翡翠が、今、最も愛して止まないのは、クレオパトラという、蛇の形の腕輪に宝石が散りばめられたもの。しかし、その頃から痛み始める翡翠の目。気のせいと思う翡翠だったが、愛しい宝石たちを見つめる事が出来なくなったら・・・と恐怖を感じる。
15年前盗まれ、未だ未解決の美術品盗難事件。それから、盗まれたままになっている絵画・フェルメール作『合奏』。それが、闇取引で売買されるという情報を掴んだフジタと三田村は、ロンドンへと発つ。 その頃、同じ情報を掴んでいたスコットランドヤードのロジャー・ワーナーは、おとり捜査のため、変装し、闇ブローカーのダレムに会う準備をしていた。 既にダレムとアポを取っていたフジタだったが、三田村に同行させてほしいと頼まれ困惑。しかし、彼女の思いを汲み取り、二人でダレムの待つ屋敷へと向う。 屋敷でワーナーと同席するフジタ。ダレムは、高い値を提示した方に『合奏』を譲るという。フジタの裏の顔を知っていたワーナーは動揺するが、フジタからある提案を受け、両者間に協定を結ぶことにする。 ところが、ダレムの元へ、二組のうち、どちらかがおとり捜査官だという情報が入り、フジタたちはピンチに陥るのだった。
日本のお宝を守る国宝Gメン・知念護人。彼は、岩手県の山中にある寺で国宝級の弥勒菩薩を調べている最中、誤って菩薩の指を折ってしまった。なんとか応急処置をしてその場を乗り切る知念だったが、このままにしておけば国宝Gメンをクビになることは必至。そこで、フジタに菩薩の完全修復をお願いすることに。 法外なギャラを知念に約束させ、岩手の寺を訪れるフジタ。だが菩薩は、京都にあるこの寺の本山に向けて出発したところだった。フジタは知念とともに、菩薩を乗せたトラックを追うことになるが…。
ハワイにバカンスにやって来たフジタとサラは、旧知の画家・カポーノと再会。彼の邸宅に招かれることに。するとそこには三田村の姿が。談笑するフジタ、三田村、カポーノを尻目に、話に入っていけないサラは、ひとりつまらない様子。そして翌日、3人はゴルフに出かけてしまったため、サラはひとりで青空市へと向かうことに。そこで彼女は、古い万華鏡を購入する。 フジタと三田村の見立てでは、サラが買ったのは万華鏡の発明者・ブリュースターのものらしい。ところが、詳しく調べたいという三田村の申し出を、サラは拒否。そこで三田村は、万華鏡を借りることと今後フジタにちょっかいを出さないということを賭けて、翌日開催されるハーフマラソンで勝負しようと言いはじめ…。