バーテンダー月川雪(木竜麻生)の屋台バーに、 お酒には詳しいという剣堂(相島一之)がやって来た。 剣堂は酒瓶の棚を見回し、焼酎のカクテルをリクエストする。 屋台バーに居たもう一人の客・イラストレーターのさや(清水葉月)は、 「バーで焼酎?」と怪訝な様子。 そんなさやに剣堂は「客が望む酒を出すのがバーだ。」と言い放つ。 雪は流れるような美しい所作でカクテルを作る。 雪が剣堂に出したのは『村雨』というカクテルだった。 グラスを口にした剣堂は、あまりの美味しさにため息をつく。 一方、ホテルのバー『エリシオン』では雪の同居人で 先輩バーテンダーの騎帆(玄理)がカウンター越しに客を迎えている。 同じく同居人の日代子(八木アリサ)は、 バー『ストリーム』で華麗なフレアのパフォーマンスを見せていた
騎帆(玄理)がバーテンダーをしているホテルのバーの 後輩・若尾(中村ゆりか)が、突然辞めると言い出した。 騎帆は若尾を雪(木竜麻生)の屋台バーに連れて行く…。 雪の屋台バーで、騎帆は若尾の辞める理由を聞き出す。 若尾は一年以上もバーで働いているのに、 カクテルをまだ作らせてもらえないことに不満を募らせていた。 さらに後輩の山路(上川周作)に、先を越されたのも気に入らない様子。 山路が“男だから”先に選ばれたのであって、 実力では負けていないという若尾に対して、 騎帆は腕に自信があるなら、勝負しようと申し出るが若尾は、 騎帆は先輩なので雪と勝負したいという。 結局、雪と若尾が「ジンフィズ」で対決することになる。
雪(木竜麻生)の屋台バーに占い師の美濃テレシア(サヘル・ローズ)が入ってきた。 テレシアは自分のためのカクテルを作ってほしいと希望する。 雪はテレシアがしていたピアスの飾りをヒントに、 スイカを使ったカクテルを作ることにした。 テレシアは以前に屋台バーにやって来たイラストレーター野々原さや(清水葉月)が、 雪に紹介したいと言っていた占い師だった。 テレシアはカウンターに占い道具を広げ、雪のことを占い始める。 雪の母親が客商売だったこと、 母親を亡くしたことへの深い心の傷があること、 バーテンダーをしてるのはその代償行為で心の傷を埋めようとしているなどと、 次々と告げていく。 テレシアの話に惹きつけられていた雪だったが、 テレシアの突然のクシャミに、雪は我に返る。 そして作ろうとしていたカクテル用のスイカ果汁の瓶を引っ込め、 全く別のカクテルを作ることに…。
雪(木竜麻生)の屋台に、三日間通ってくる木下優(小野花梨)はいつも水だけ飲んでいく。 優は弁当工場でコロッケ係として働いていた。 ある日、キャリーバックを持って雪の屋台バーに現れた優は、 工場をクビになったと告げる。 優はカウンターに小銭を広げて、母が大好きだったというウィスキーの水割りを頼んだのだが、 記憶にある母親が飲んでいたウィスキーの味とは違っていた。 優は母が飲んでいた“泣きイタヤ”は 涙目になるぐらい甘いウィスキーだったと言い残して、店を出ていった。 一方、商社に勤める剣堂(相島一之)は、 建設中のホテルのチーフバーテンダーとして、 雪をスカウトしたいと言う。 その話をきっかけに、 雪と騎帆(玄理)と日代子(八木アリサ) の三人の同居生活が崩れていく…。