恋も男性経験もないすみれは、婚活に挑んでも会話すら続かず失敗ばかり。唯一自然に話せるのは、会社の人気者・橘孝太郎だけだった。ある日、橘に食事へ誘われたすみれは、勇気を振り絞り「セックスしてほしい」と告白する。橘は「恋人になってくれるなら」と条件を出すが、すみれはそれを“恋人のフリ”だと勘違いしてしまう。
橘との関係を“恋人のフリ”だと信じるすみれは、社内で交際が噂になり戸惑う。元気で人懐っこい後輩・柿崎と親しげに話す橘を見て、自分もあんなふうに自然に接したいと羨望を抱く。初めて橘の部屋を訪れたすみれは「男に慣れるまで、このままでいよう」という言葉に、自分たちの関係が偽物だと確信し、フリを続ける覚悟を決める。しかし、その夜交わした熱いキスは、演技のはずだったのに――。