久しぶりに恋人・新二(吉沢悠)が部屋に泊まった朝、「結婚式どうする?」と聞かれた松方弘子(菅野美穂)は、友人の結婚式の話なのに思わず自分たちのことと勘違いし、妙に動揺してしまう。結婚はしたいが、仕事のことを考えるとなかなか踏み出せない――。「こんなんで私は嫁にいけるのか?」とつぶやいてしまうのだった。 ある日、『週刊ベースボールキング』の編集者・野川由実(釈由美子)が、『JIDAI』編集部に結婚の挨拶にやって来た。笑顔を振りまく彼女の周りには、成田(沢村一樹)や小林(荒川良々)ら男性陣が自然と集まってきている。梶(吉瀬美智子)はそれを、「男の方からかしずいてくるお姫様系の魅力、姫力」だと説明する。 弘子は、“世界に斬り込む日本の侍たち”という企画が通り、田中(速水もこみち)と共に取材することになった。弘子が企画の目玉としてどうしてもインタビューを取りたいと考えたのは、メジャーからもオファーが殺到しているプロ野球選手・志村純司(上地雄輔)。だが、取材嫌いで有名な志村は、アポを取ろうとしてもまったく受けてはくれなかった。思い切って練習グラウンドに行って直接交渉も試みるが、志村の周りを囲む番記者たちに阻まれ企画書さえ受け取ってもらえない。 そんな時、弘子は、番記者たちの輪の中で余裕の笑顔で志村と話をしている由実を見かけた。由実は『週刊ベースボールキング』で、志村の密着コラムを連載しているのだ。「志村選手を紹介してほしい」と由実に頼み込む弘子。由実は渋々企画書を受け取り、志村に渡すことには同意したが――。