とある名家の庶子である中村美冶は、母と二人、貧しくも幸せに暮らしていた。 そんなある日、最愛の母が他界し、鴻蔵の本家に引き取られることになった美冶。妾の子であることに負い目を感じ、どんな仕打ちでも受け入れる覚悟で土下座の挨拶をする。 けれど、義姉たちは美冶をお風呂に入れ可愛らしい洋服を着せてと至れり尽くせりの歓迎ぶり。さらには父の書斎を美冶の部屋にするための大掃除もはじまり──
まだまだ鴻蔵の家では分からないことだらけの美冶。 ある日まりかから鴻蔵家の護衛に挨拶をと言われ、屈強で厳つい日本兵を想像し、美冶は緊張する。 しかし待っていたのは、まんまるでふわふわの小型犬グングニル。 一瞬でグングニルの虜に。けれど、グングニルは悲しい過去があり、その出来事がきっかけで声がでなかった。 グングニルの生い立ちを知り、美冶は自分の過去と重ね合わせて──
まりかに勉強を教わる美冶。鴻蔵の名に恥じぬよう必死で勉強するが思うように行かず落ち込む。 そんな美冶に自分の過去の話を聞かせるまりか。 まりかの過去を知り、美冶は安心する。と、そこに美冶を休憩させるべくありさがやってきて、勉強会は一時中断。 お茶をしようとテラスに向かう美冶たちだが、庭のほうからガシャン!と何やら不穏な音がして──
美冶が鴻蔵家に引き取られ、ちょうど1ヶ月が過ぎた。日頃のお礼にすこしでも何かお返しをしたいと考える美冶。 ちょうどその時、まりかたちの新しい洋服が届いたと知る。手伝いに名乗りをあげる美冶だが、なぜだか自分も衣装を選ぶことになる。 このままではいけないと、まりかたちの誘いも断り、お礼をするため美冶は奮闘する。 一方事情をしらないまりかたちは、美冶に避けられていると勘違いをしてしまい──?
てるの計らいのおかげで、美冶はまりかたちと同じ叡報女学園に入学する。 緊張しながらも初めての学園生活に、心をときめかせる美冶であったが、同じクラスのマドンナ“花山リル”に目をつけらてしまう。何か不快な思いをさせてしまったのかと落ち込む美冶。 ある日のお昼休み、美冶が中庭のベンチでボッチ飯をしていると、侍女と歩いてくるリルに遭遇。そこで、リルから遠足の副班長に任命される美冶で──
学園の生活にもやっと慣れてきた美冶。 まりかたちと登校していると、入学式からずっと休んでいた同じクラスの“稲荷小雪”と遭遇。 まりかに話しかけられ、おどおどと怯える小雪だが、理事長の娘でもあり、社会のあらゆる情報を網羅する稲荷家の長女として、ありさからも一目置かれる存在。 美冶は、今まで出会ってきた活気あふれる名家の令嬢たちとは違い、物静かな小雪に親近感を感じていた。 そんな小雪には、ある大きな悩みがあり──