ある日突然多数の命が失われ、100万人の東京都民のみが生き残った。それは多数派が失われる過酷なゲーム『多数欠』の始まりだった。親友の龍太を失った高校生・成田実篤は、仲間の藤代紗綾と共に『多数欠』を催す謎の存在・『皇帝』を倒す決意をする。
『男or女』の二択を迫る多数欠で実篤たち全ての男が死んだ。悲しみに暮れる紗綾と依恋は、皇帝を倒すべく本日の指定区域の青いポストを捜しに行く。そんな中、ある“男”が特権利の力を行使し仲間を救うべく立ち上がる……。
須藤との密談で仲間の内に『裏切り者』がいることを知った実篤は、水面下で紗綾と動き裏切り者を突き止める。しかし強力な特権利を持つ協力者と共に裏切り者は実篤を殺そうとする。実篤の絶体絶命のピンチに駆けつけたのは……。
逃走中に実篤達とはぐれた一彦と臣は、中二病の少年・護国鳳天寺暴麟丸ことごぼうに助けられる。2人はごぼうの特権利を使って、実篤達との合流を目指す。一方『皇帝』は多数欠「セカンドステージ」の開始を告げる。
実篤達の前に姿を現した入賀は、情報の代わりに拒否権の所持者である臣を差し出せと言う。龍太は実篤を何とか逃がし入賀と戦う。圧倒的不利な戦闘の中、龍太は駆けつけた理科と八木橋に助けられる。一方練馬区の高校では、篠崎と須藤が御堂密と対峙していた。
突然姿を消す依恋。そして新たに仲間になる理科。特権利を得られないことに気づいた実篤は、臣から『特権利』と『収容所』の実態を聞き出す。その中で、少しずつ皇帝の持つ特権利が明らかになって行く。アジトを飛び出した依恋は篠崎の協力者である相馬と遭遇する。
相次ぐ事実の露呈に動揺する実篤。グループを抜けようとするが、全員に引き留められる。須藤が導き出した皇帝の居場所の推論を確定させるため、実篤達は詳しい情報を知る御堂か入賀を呼び出す計画を立てる。一方入賀は、命令権の保持者である吉井鉄平の家を訪れていた……。
御堂を尋問する実篤達に、御堂は不敵に皇帝の居場所を語る。それは須藤の推察通りの場所だった。明かされる実篤の特権利。御堂と入れ替わりに現れた入賀は、命令権の保持者・吉井鉄平の手紙を実篤に託す。確かな情報と二本柳達4人の新たな仲間を得た実篤達は、皇帝討伐作戦に向かう。
皇帝討伐作戦が始まる。皇帝の塔を取り囲む10万の傀儡の陽動作戦に挑む二本柳達。2か所の発電所を破壊すべく戦う八木橋、そして依恋と一彦。実篤、紗綾、臣、龍太によって構成される『チーム実篤』は、ごぼう達の援護の元、皇帝の塔へ突入する。
遂に皇帝と対面する実篤。そして最後の多数欠が皇帝の塔で行われる。……すべてが終わり、残された者たちはそれぞれの道を歩む。ごぼう達によって作り出された新たな秩序の元動き出す世界。しかし、その在り方に疑問を持つ者がいた。
ごぼう達『偽りの皇帝』の支配の下、かろうじて秩序を保つ世界。そこへ彼らの偽皇帝配信に先んじて、『皇帝』を名乗る何者かがテレビ放送で呼びかける。動揺するごぼう達はテレビ局へ相馬の現化獣を差し向ける。そこに待っていたのは一人の少年、王野頼音だった。
現化獣にアジトへ運ばれた頼音は、偽の皇帝であるごぼうと対面する。頼音は巧みな話術でごぼう達の手の内を探ろうとするが、依恋の服従権に従い真の目的を語る事になる。その時『女王』を名乗る何者かがテレビ放送で偽皇帝に宣戦布告する。
大切な親友を多数欠で失い皇帝を憎んでいた頼音は、平山との戦いで能力を認められ正式にごぼう達の仲間になる。女王達を迎え撃つ為、放送局へ乗り込む煮しめ、頼音、相馬。予想外の特権利を有する新たな敵との戦闘に苦戦する。絶体絶命のピンチに駆けつけたのは……。
女王は敗退した賀来戦を前線から離脱させ、代わりに嘉藤騎士と璃莉兄妹、睦月冬哉の3人を召集する。睦月は深見率いる不良集団エンペラーを壊滅するが、その後現れたある人物に手玉に取られ捕縛される。一方篠崎はまだ幼い頼音のブレインとしての能力に疑問を抱く。
皇帝の塔で騎士とめぐると対峙する頼音、臣、龍太。頼音は『嘘』を巧みに操りめぐるの拘束に成功する。一方、龍太は融合権を駆使して戦うが、騎士の強力な特権利を前に苦戦する。そのピンチに姿を現したのは八木橋とあの2人だった。
捕らえた睦月を尋問し情報を得ようとする八木橋と須藤。巧みな誘導尋問に頼音は本物のブレインが帰ってきたことを痛感し、組織の中での自分の立ち位置を考える。停止権を入手していた八木橋は、睦月とはまた別にある重要人物を保護していた。そして須藤は今までの女王の行動から状況を推論し、新たなる作戦を皆に伝える。
セラフィエルの教会に拠点を移動した女王は総力戦を決意。そんな彼女の前に、協力者として入賀と深見が姿を現す。臣は東北の旅で得た情報を元に、特権利を呼び出す『イタコ』がいる可能性を皆に説明する。そして、須藤の指揮の元、東京封鎖作戦が実行される。苦戦するも敵を撃破する頼音たち。しかし女王が新たに得た特権利により、形勢が逆転する……。
作戦の結果に士気の下がるごぼう達の前に入賀が姿を現し、女王陣営の情報を伝える。そんな中、皇帝の多数欠放送が再開。絶体絶命のピンチに陥る一同だが、ごぼうの機転で一命を取り留める。一方女王陣営では、八木橋の仕組んだ騎士へのトラップが波紋をもたらす。そして明かされる、皇帝と女王の意外な関係……。
八木橋のやり方に疑問を持つ頼音は八木橋と須藤を問いただすが、軽くあしらわれてしまう。回収権を再び手に入れた皇帝・陽翔は都内で特権利狩りを始め、抵当権の保持者・葛西甲斐を手下にする。皇帝が前線に出てきたことを知った須藤は、龍太と頼音を皇帝の元へ向かわせる。
二重スパイとして女王のアジトに潜入する頼音は、ごぼうの表示権を活用し、アジトの所在地を絞り込むことに成功する。しかし入賀から情報を得た女王に、現化権の所持者である相馬を連れてくる様命令されてしまう。危険の伴う行為に悩む偽皇帝陣営だが、蛯名光の脱出を手助けする条件で須藤は相馬を送り込む決断をする。
光脱出作戦の結末を知り、愕然とする頼音。作戦の発案を悔いるが、依恋の発破を受け立ち直る。女王陣営では、平山と深見が作戦を決行する。しかし霧島輝によって封じられてしまう。そして女王、霧島輝、セラフィエルの真の関係が明らかになる。