没落貴族の令嬢エルサの元に、今を時めく王太子の側近、ロイアス公爵家の長男ユリウスから婚姻の申し込みがくる。「なぜ私が?」戸惑いながらも家族を思い承諾するエルサ。だが、結婚式当日に初めて出会った見目麗しいエリート、ユリウスから告げられたのは「きみを愛するつもりは一切ない」という冷たい言葉だった。
仮面夫婦宣言をされながらも、野菜作りや裁縫にいそしみ、ユリウスや使用人に対して明るく接するエルサ。冷たい家庭しか知らぬユリウスは、そんなエルサに戸惑うばかり。ある日、ユリウスの幼馴染レベッカのお茶会に招かれたエルサは、ユリウスの誕生日が近いことを知り、サプライズパーティーを計画する。
建国祝いの向日祭、式典に出席したエルサは、弟ハンネスの誘いでお祭りに出かける。そうとは知らないユリウス。彼に思いを寄せる伯爵令嬢セラフィーナから、エルサが男性と城下町に行ったと聞かされ思わず後を追う。形だけの夫婦と思っていたが、いつの間にかエルサを信じたいと思う自分に気づいて……。
お茶会を開いたエルサは「ユリウスの忘れ物」と、セラフィーナから自分がプレゼントしたカフスボタンを渡される。それが手元に戻り嬉しいユリウス。が、何も気にする様子の無いエルサにもやもや。「俺を恋愛対象と見ていない⁉」一方、城を訪れたエルサは、セラフィーナの兄ヤルモから意味深な言葉を投げかけられ……。
植物園に出かけるユリウスとエルサ。女性の扱いに慣れているつもりのユリウスだったが、なぜかエルサの前では上手く立ち回れない。偶然ヤルモに出会ったり、雨に降られたり、間の悪いことばかりだったが、「雨音を聞くのも好きですよ」と言うエルサの言葉に救われる。しかし雨に打たれたユリウスは高熱を発して……。
パルニラ伯爵家の夜会へ潜入捜査を命じられたユリウスは、「妻である君に同伴してもらいたい」とエルサを誘う。初めての夜会に緊張するエルサだったが、レベッカとハンネスに助けられ公爵家の妻の役目を果たしていた。ところが一人になったエルサを狙ったように、泥酔した男が接近。実はそれはヤルモの策略で……。
偶然エルサの誕生日を知ったユリウス。「俺にも祝わせてほしい」と、溜まった仕事を必死でこなし、エルサをオペラに連れていく。素晴らしい舞台とユリウスの優しさに、その日はエルサにとって特別な一日となった。ある日、街に出たエルサは、寂れた教会に迷い込む。そこには資金繰りに苦しむ”子どもの家”があり……。
”子どもの家”の教員となったエルサ。忙しいユリウスにその話が出来ずにいた。久しぶりに仕事が早く終わったユリウスは、エルサが街に出ていると知り心当たりを探しに行く。しかしそこで目撃したのは、ヤルモと親し気に話すエルサの姿だった。たまたま出会っただけだったが、その姿を見たユリウスは二人の仲を誤解して……。
ヤルモは昔の夢を見る。幼いころの悲惨な暮らし、伯父に引き取られてから必死に重ねた努力。しかし常にヤルモの前にいたのがユリウスだった。やがてユリウスへの思いは憧れめいたものから変わっていき……。一方エルサは、”子どもの家”の資金集めのため、チャリティーバザーを開催する。
ユリウスの出張へ同行するエルサ。地元の領主の家で子供たちと楽しく過ごすエルサだったが、その反面、心が苦しいのは「きみを愛するつもりはない」というユリウスの言葉があったから。その夜、一つの部屋を用意された二人。ユリウスは眠れぬ夜を過ごす。互いを気遣いながらすれ違う二人。翌日そこにヤルモが訪れて……。
紡績工場に視察に行くユリウスとエルサ。なぜかヤルモが同行する。ユリウスが工場長と話す間、飾り紐用の糸を選ぶためヤルモと共に倉庫に行ったエルサは、二人きりで倉庫の中に閉じ込められる。それはヤルモが仕組んだ事だった。「ユリウスはあなたを利用しているのでは?」ヤルモの巧みな言葉にエルサの心は……。
ユリウスを愛していると気づいたエルサ。以前のようにユリウスに笑顔を見せることが出来ずにいた。そんなエルサの態度に不安を覚えるユリウス。互いにぎくしゃくしてしまう中、レベッカはエルサに出会ってユリウスがいかに変わったかをエルサに語る。その頃ユリウスは、「エルサを巻き込むな」とヤルモと対立し……。