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All Seasons

Season 1

  • Movies

    SPECIAL 0x1 わが征くは星の大海

    • February 6, 1988

    帝国暦486年。艦隊を率いてイゼルローン要塞を目指すラインハルトに、ミュッケンベルガー元帥より、要塞に接近しつつある自由惑星同盟軍艦隊を迎撃せよ、との指令が届く。ミュッケンベルガー元帥とその幕僚は、ラインハルトを皇帝の寵姫である姉の威光を借りる若僧と見做し、捨て駒として使おうと考えていたのだ。ガス状惑星レグニツァ上空での、同盟軍第二艦隊とラインハルト艦隊の戦闘は、レグニツァの過酷な環境により至近距離での乱戦となる。ラインハルトはこの特異な気象条件を味方につけ、第二艦隊に大損害を与えることに成功した。 その後、ロボス元帥率いる本隊と合流し、態勢を立て直した同盟軍艦隊は、予定通りイゼルローン要塞への進撃を続ける。帝国軍は、これをティアマト星域にて迎撃すべく艦隊を布陣した。左翼に配置されたラインハルト艦隊に下された指令は、敵正面への前進。司令部の意図を悟り憤然とする部下を抑え、ラインハルトは命令通り艦隊を進める。彼は同盟軍に接近すると、艦隊を敵前で回頭させ、双方の艦列の間を高速で通過した。その行動に意表を突かれた両軍だったが、気が付けば敵が眼前に迫っていた。もはや総力戦しかない。その後も、ラインハルト艦隊に翻弄される同盟軍。遂に撤退を決めるが、状況はそれを許さない。ここでヤンはひとつの陽動作戦を提案。思いもかけない行動で敵の攻撃を封じ込めることに成功した。 「常勝の天才」「不敗の魔術師」、後にそう並び称されることになる二人は、後日、第四次ティアマト会戦と名付けられるこの戦いで、お互いの名を知ったのである。

  • S01E01 永遠の夜の中で

    • December 1, 1988

    宇宙暦796年、帝国暦487年、アスターテ星域に於て、銀河帝国軍と自由惑星同盟軍は対峙していた。戦力比は帝国軍20000隻に対し、同盟軍40000隻。誰もが同盟軍の勝利を疑わなかったが、帝国軍司令官ラインハルト・フォン・ローエングラムは、諸提督の反対を押し切って、戦闘宙域に集結する前の同盟軍各艦隊の各個撃破に出、劣勢をはねかえす。第四艦隊、第六艦隊を瞬く間に葬り去った帝国軍は、残る第二艦隊に矛先を向ける。しかし、そこにはラインハルトの戦略を見抜く、ヤン・ウェンリーの存在があった…。

  • S01E02 アスターテ会戦

    • December 1, 1988

    今や勝利に疑いのない帝国軍は、優勢を跳ね返されて士気の落ちる同盟軍第二艦隊に総攻撃をかける。不意を突かれた同盟軍は、旗艦パトロクロスまでも被弾し、パエッタ司令官が負傷する。彼から指揮権を委譲されたヤンは、完全勝利のため中央突破を図るラインハルトの気持ちを読み切っていた。彼は自軍が分断されたと見せかけて、急速前進して敵の背後に出ることに成功、同じく背後を衝こうと転進する帝国軍と膠着状態に持ち込み、辛うじて引き分けた。

  • S01E03 第十三艦隊誕生

    • December 1, 1988

    仮病で欠席したアスターテ会戦戦没者追悼式典の中継を見ていたヤンは、婚約者ジャン・ロベール・ラップを喪った彼の友人ジェシカ・エドワーズが、国防委員長ヨブ・トリューニヒトを公衆の面前で非難する所を目撃する。後輩のダスティ・アッテンボローと慌てて会場に向かった彼は、トリューニヒトの私兵軍団である憂国騎士団に彼女が暴行される寸前で助け出し、自宅に連れていく。だが憂国騎士団は、ヤンの家にまで攻撃をかけてくるが、ヤンの機転で追い返された。

  • S01E04 帝國の殘照

    • December 1, 1988

    アスターテ会戦の功績により、ラインハルトは帝国元帥、宇宙艦隊副司令長官に昇進した。皇帝より、姉アンネローゼとの面会を許された彼は、彼女の住む館へ向かった。同行するキルヒアイスの脳裏にさまざまな情景が蘇る。それは、彼の家の隣にに、天から舞い降りたような金髪の姉弟が引っ越してきてから三人で過ごした短かったが幸せな時間、ある日皇帝の寵姫として宮廷に奪い去られた彼女を助けるため、皇帝の、そして帝国の打倒を二人で誓いあったあの日のことだった。

  • S01E05 カストロプ動乱

    • January 1, 1989

    不正で私腹を肥やしていた亡父の遺産返還を帝国政府から求められたマクシミリアン・フォン・カストロプは、無人防空衛星「首飾り」を自領の惑星周辺に配置し、帝国に反旗を翻していた。極めて強力な防空システムである「首飾り」によって、討伐軍も返り討ちにしてしまう。少将となったキルヒアイスにラインハルトは再度の叛乱鎮圧の勅命を下す。何故か先の討伐軍よりも少ない戦力で赴くキルヒアイスに、部下たちは疑問を抱くが……。

  • S01E06 薔薇の騎士

    • January 1, 1989

    第十三艦隊司令官となったヤンに下された指令は、軍事要衝であるイゼルローン要塞の攻略だった。部隊編成に腐心する彼の目に、横暴なトリューニヒト派の軍人を威圧したワルター・フォン・シェーンコップが映る。彼は白兵戦において並ぶ者なしと謳われる「薔薇の騎士」連隊の隊長だった。彼らを麾下に加えたヤンが、以前から考えていた要塞攻略の作戦と自らの腹づもりを語ると、いつ裏切るとも知れないシェーンコップは不敵に笑う。

  • S01E07 イゼルローン攻略!

    • January 1, 1989

    同盟軍第十三艦隊の攻撃を受けた帝国軍巡航艦が救援を求めてイゼルローン要塞に入港した。重傷を負った艦長は、同盟軍のイゼルローン要塞攻略についての重要な情報を伝えるため司令官シュトックハウゼンに面会を求める。実はその艦長こそが、シェーンコップが変装した姿で、部下も薔薇の騎士連隊のメンバーだった。彼は司令官を人質に取り、計画はうまくいったかに見えたのだが、一士官の抵抗により要塞の全機能が停止してしまう。

  • S01E08 冷徹なる義眼

    • January 1, 1989

    イゼルローン駐留艦隊の生き残り、オーベルシュタイン大佐がラインハルトのもとを訪れる。彼は要塞陥落の責任を取らされ、粛清されようとしていた。彼はラインハルトに打倒帝国の野心をあえて明かす。ラインハルトは、自分の参謀職への彼の起用を決定し、帝国軍三長官の職と引き換えにオーベルシュタインの助命を申し出た。しかし、キルヒアイスは、彼の登用がラインハルトの覇道に暗い影を投げかけるのではないかと予感していた。

  • S01E09 クロプシュトック事件

    • February 1, 1989

    長く中央社交界から追放されていたクロプシュトック侯爵が、ブラウンシュヴァイク公爵のもとへ、彼主催の行幸パーティへの参加の嘆願に訪れた。ブラウンシュヴァイク公はこの頼みを承諾するが、これはクロプシュトックの復讐だった。彼の一門を長年虐げ続けてきたブラウンシュヴァイク公や放蕩三昧で国政を省みない皇帝を葬り去ろうと、クロプシュトックは爆弾を残して会場を去る。そのパーティにはラインハルトも招待されていた。

  • S01E10 ジェシカの戦い

    • February 1, 1989

    ヤンは士官学校の記念式典に招待され、テルヌーゼン市を訪れたが、到着早々代議員補欠選挙の主戦派候補者に出迎えられ、政治宣伝に利用されてしまう。そのため彼は、反戦団体から出た対立候補ソーンダイク陣営の運動員の襲撃を受ける。そこに止めに入ったのは、なんとジェシカだった。彼女もその選挙運動に携わっていたのだ。再会した二人は懐かしい士官学校に足を踏み入れ、過ぎた日々を振り返る。が、突然の爆音がそれを遮った。

  • S01E11 女優退場

    • February 1, 1989

    かつて皇帝の寵愛を一身に受けていたベーネミュンデ侯爵夫人は、皇帝の関心と愛情がアンネローゼに移り、その地位を奪われたことを激しく恨んでいた。ラインハルトを快く思わない門閥貴族のフレーゲル男爵の巧みな誘導に乗せられた彼女は、遂に実力行使に出る。ラインハルト負傷という偽情報で新無憂宮からアンネローゼを誘い出し、そのまま拉致したベーネミュンデは、平民との心中を偽装して彼女の命と名誉を奪おうとするが……。

  • S01E12 帝國領侵攻

    • February 1, 1989

    イゼルローン要塞奪取以降、ヤンの望みとは裏腹に、同盟市民の中にはさらなる戦争遂行の気運が高まっていた。だが、人材の大部分を軍に徴用された同盟の社会システムは弱体化し、国力は疲弊の一途をたどっていた。そんな中、政府は選挙対策のため、帝国領への進攻作戦を決定する。ヤンへの対抗心と自身の功名心から作戦を提案したアンドリュー・フォーク准将は、会議で大演説を打つものの、具体案を何等持ち合わせていなかった。

  • S01E13 愁雨来たりなば…

    • March 1, 1989

    同盟軍の帝国領進攻の情報を得たラインハルトは、彼らを領土深く誘い込み、戦線が伸びきったところで攻撃するという方針を立てた。さらに同盟軍の力をそぐため、ウルリッヒ・ケスラーに辺境星域の食料・物資の徴発を命じた。民衆を同盟軍の足枷として用いるという作戦であった。クラインゲルト子爵領に降り立ったケスラーは苦悩する。しかもこの地には、かつて淡い想いを交わし、今はクラインゲルト家に嫁いだ女性フィーアがいた。

  • S01E14 辺境の解放

    • March 1, 1989

    さしたる抵抗もなく帝国領を攻め上る同盟軍。自らを「圧制からの解放者」と称する彼らは、帝国軍に物資を徴集されて不安がる民衆に生活の保障を約束する。しかし、民衆を養うための物資の補給部隊がキルヒアイス艦隊によって殲滅されると、逆に同盟軍は民衆からの略奪を始める事態にまで陥り、各地で騒乱と虐殺が勃発する。時期を得たと確信したラインハルトは、全軍に出撃命令を下す。同盟軍は既に戦わずして負け始めていた……。

  • S01E15 アムリッツァ星域会戦

    • March 1, 1989

    物資も底をつき、補給ルートも絶たれ、満身創痍の同盟軍を帝国軍が攻撃する。ウランフ、ボロディン、アル・サレムといった名将が戦死し、同盟各艦隊は瓦解していく。ヤンでさえ、目の前の敵と対するのが精一杯だった。ここに至ってラインハルトの掌で躍らされていたことに気付いた同盟軍司令部は、アムリッツァ星域にて分散した兵力の再集結を命じた。そこにビッテンフェルト中将率いる黒色槍騎兵艦隊の圧倒的な火力が襲いかかる。

  • S01E16 新たなる潮流

    • March 1, 1989

    アムリッツァ星域に集結した同盟軍だったが、却って帝国軍の集中攻撃を受けて総崩れの様相を呈する。味方を撤退させるべく孤軍奮闘したヤン率いる第十三艦隊は、消耗した黒色槍騎兵艦隊の包囲網を突破してイゼルローン要塞に無事帰還した。アスターテにひき続きまたも完全勝利をヤンに阻まれたラインハルトは、更に強く彼を意識せざるを得なかった。そんな中、皇帝フリードリヒⅣ世の急死という報がもたらされ、帝国に緊張が走る。

  • S01E17 嵐の前

    • April 1, 1989

    門閥貴族との戦いを控えたラインハルトは、その間の同盟軍の動きを封じるための計略を立てる。かつて惑星エル・ファシルから民間人を見捨てて逃亡し、帝国軍の捕虜となっていたリンチ少将を利用して同盟軍にクーデターを使嗾し、国内を混乱させるべく帰国させたのだ。だが、イゼルローン要塞司令官となったヤンは、この企てを予測していた。彼はビュコック宇宙艦隊司令長官にその考えを伝え、クーデター阻止に動き始めるが……。

  • S01E18 リップシュタットの密約

    • April 1, 1989

    門閥貴族は、ブラウンシュヴァイク公、リッテンハイム侯を中心に「リップシュタット連合」を結成し、ラインハルトとリヒテンラーデ公の皇帝派への対抗を決めた。それを察知したラインハルトは先んじて彼らの拘禁に動き、多数の貴族を逮捕したが、ブラウンシュヴァイク公、リッテンハイム侯には逃げられてしまう。ガイエスブルク要塞に集結する彼ら「賊軍」を討伐すべく出撃するラインハルト。「リップシュタット戦役」が今始まった。

  • S01E19 ヤン艦隊出動

    • April 1, 1989

    フォーク予備役准将による同盟軍統合作戦本部長クブルスリー大将への暗殺未遂事件と呼応するように、同盟領各地で軍の反乱、暴動が続発する。その混乱を縫ってビュコックが行っているクーデター阻止のための秘密調査も遅々として進まなかった。暴動鎮圧のために出撃しようとしていたヤンのもとに、遂にクーデター勃発の報が入る。だが、「救国軍事会議」を名乗り、首都星ハイネセンを制圧したというクーデター勢力の首謀者は……。

  • S01E20 流血の宇宙(そら)

    • April 1, 1989

    リップシュタット戦役の最初の戦いは、ミッターマイヤーと彼の士官学校時代の教官、シュターデンとの間で始まった。だがミッターマイヤーの用兵の前には歯が立たず、シュターデンはレンテンベルク要塞に逃げ込む。ラインハルトは要塞の攻略をミッターマイヤーとロイエンタールに命ずるが、要塞の心臓部である核融合炉を守っていたのは、白兵戦で敵を葬ることを何よりの楽しみとする装甲擲弾兵総監、オフレッサー上級大将であった。

  • S01E21 ドーリア星域会戦、そして…

    • May 1, 1989

    ハイネセンより脱出したバグダッシュがヤン艦隊に合流して来た。彼はヤン暗殺の密命を帯びていたのだが、シェーンコップに呆気なく見破られる。イゼルローン攻撃の準備をしていた第十一艦隊は、ヤン暗殺成功の報を待っている間にヤン艦隊に先手を取られ、殲滅される。救国軍事会議は唯一の艦隊戦力を失い、クーデターの維持は難しくなる。一方、ハイネセンではジェシカたちが主催する反クーデターの市民集会が開かれていたが……。

  • S01E22 勇気と忠誠

    • May 1, 1989

    ブラウンシュヴァイク公との確執の挙句、リッテンハイム侯はガイエスブルク要塞を出て、辺境星域を次々と平定しているキルヒアイスの討伐に向かった。その報を受けたキルヒアイスは、少数の高速機動部隊を率いてリッテンハイム艦隊を蹂躙する。敗北に直面して脅えたリッテンハイム侯は、進路上の味方を砲撃してガルミッシュ要塞に逃げ込む。しかし、味方に殺された仲間の仇を討とうとする一兵士の復讐によって、宇宙の塵と消えた。

  • S01E23 黃金樹(ゴールデンバウム)は倒れた

    • May 1, 1989

    惑星ヴェスターラントを統治する甥が、住民に殺されたことに怒ったブラウンシュヴァイク公は、報復のためにタブーとされている熱核攻撃を敢行しようとする。それを知ったラインハルトは直ちにこれを阻止しようとするが、オーベルシュタインは異を唱える。この攻撃の模様を撮影して、貴族連合軍の残虐な行いを帝国全土に知らしめる政治宣伝に利用し、彼等の力を弱める決定打にするべきだというのだ。逡巡するラインハルトだが……。

  • S01E24 誰が為の勝利

    • May 1, 1989

    同盟のクーデターは急速に行き詰まりつつあった。ヤンは、バグダッシュを証人にクーデターがラインハルトの計略であると同盟市民に公表し、救国軍事会議の唯一の拠り所である軍事衛星群「アルテミスの首飾り」を奇想天外な方法で一気に破壊した。ヤンの実力を見せつけられた救国軍事会議は、更にヤンの推測の正しさをリンチが認めたことでその意義を失い、降伏を余儀なくされる。同盟の歴史上最初で最大の内乱はこうして終息した。

  • S01E25 運命の前日

    • June 1, 1989

    辺境星域の制圧を成し遂げたキルヒアイスが、ガイエスブルク要塞に到着した。自らその労をねぎらうラインハルトの態度にオーベルシュタインは眉をひそめる。一方、キルヒアイスは、ラインハルトがヴェスターラントへの熱核攻撃を黙認し、民衆を見殺しにしたのかどうかを問い質す。痛いところを衝かれ、彼のことを疎ましく思ったラインハルトは高圧的な態度でキルヒアイスを退かせてしまった。そして、オーベルシュタインの進言を受け入れ、キルヒアイスを友ではなく、部下として扱うことにする。それが取り返しのつかない悲劇を呼ぶことになろうとは、この時のラインハルトは思いもよらなかった……。

  • S01E26 さらば、遠き日

    • June 1, 1989

    アンスバッハは、ブラウンシュヴァイク公の死体に隠した銃をラインハルトに向けて発射した。誰もが凍りつく中、キルヒアイスだけがアンスバッハを抑え込み、これを阻止したが、アンスバッハは指輪に偽装したレーザー銃でキルヒアイスを死に至らしめる。ラインハルトは衝撃の余り、自らの殻に閉じこもってしまう。どうすることもできずにいる諸提督を前にオーベルシュタインは、この悲劇を利用して政敵リヒテンラーデ公を葬り去ることを提案。それを容れた提督たちは急遽オーディンに戻り、リヒテンラーデ一派を拘禁、国璽を手に入れた。ラインハルトは親友の死と引き換えに銀河帝国を手に入れたのだった。

Season 2

  • S02E01 初陣

    • June 1, 1991

    イゼルローン回廊で銀河帝国、自由惑星同盟の両軍が偶発的に衝突した。アッテンボロー率いる同盟軍には戦いに不慣れな新兵が多く、ひたすら守勢に回るしかなかった。ところが、却ってそれが帝国軍の「ヤンの作戦ではないか」との疑念を招き、攻勢をためらわせたため、ヤンの増援が間一髪で間に合った。新兵としてこの戦いに参加したユリアンは、初めての戦場に慄然としながらも華々しい戦果を挙げ、帰還することが出来たのだった。

  • S02E02 肖像

    • June 1, 1991

    実質的に銀河帝国の支配者となったラインハルトは、内政を固めることに腐心しつつ、人材の登用に心を砕いていた。キルヒアイスを失った帝国軍で「双璧」と称されたのはミッターマイヤー、ロイエンタールの両名であった。そんな中、ラインハルトは科学技術総監シャフトが提案した策を受け容れ、イゼルローン要塞への出兵を決定する。内政に専念すべきこの時期の出兵に、「双璧」2人も首席秘書官ヒルダも釈然としない思いを抱くが……。

  • S02E03 細い一本の糸

    • June 1, 1991

    ラインハルトは、ガイエスブルク要塞をワープさせてイゼルローン要塞に対する作戦を実行する任にケンプとミュラーを充てた。フェザーン自治領主ルビンスキーは、これまでの政策を転換し、ラインハルトに同盟を併呑させた後で裏面から帝国を支配しようと考え、補佐官ケッセルリンクにその布石を打つよう命じる。ケッセルリンクはまず、同盟政府にヤンがクーデターを起こす可能性を示唆し、彼をイゼルローン要塞から引き離そうとする。

  • S02E04 失われたもの

    • June 1, 1991

    ケッセルリンクは、フェザーンに亡命していたシューマッハやランズベルクと接触し、「ある計画」への参加を呼びかけていた。その頃同盟では、フェザーンの使嗾により、ヤンに対し査問会に出頭するよう召喚命令が発せられていた。一方帝国では、ガイエスブルク要塞のワープが成功し、ラインハルトがイゼルローン回廊への進攻を正式に決定する。この作戦の遂行に懐疑的なヒルダは、改めてキルヒアイスの喪失の大きさを思うのだった……。

  • S02E05 査問会

    • July 1, 1991

    ハイネセンに召喚されたヤンとフレデリカは、到着早々引き離されてしまう。軍の施設に軟禁同然に閉じ込められたヤンは、法的根拠のない査問会に引き出され、様々な事柄について詰問される。一旦解放されたヤンは怒りにまかせて辞表をしたため始めるのだった。一方、ヤンを救出しようと奔走するフレデリカたちは、現在のハイネセンがトリューニヒトに政府、軍、マスコミに至るまで全て押さえられていると知り、絶望的になるのだった。

  • S02E06 武器なき戦い

    • July 1, 1991

    帝国軍がガイエスブルク要塞をワープさせて急接近して来ることが判明し、イゼルローン司令部は慄然とする。その頃、ハイネセンではヤンの査問が続いていた。しかし、遂に忍耐の限界に達したヤンが辞表を叩きつけようとした正にその時、帝国軍侵攻の急報が入ったのであった。同盟政府としてはヤンをイゼルローンに戻す他に道はなく、ヤンは自由の身となる。ヤン不在のイゼルローン司令部には、ケンプからの宣戦布告が届いていた。

  • S02E07 要塞対要塞

    • July 1, 1991

    イゼルローン要塞に突き刺さるガイエスブルク要塞主砲ガイエスハーケン。その威力に脅威を感じつつも主砲で応戦する同盟軍。ケンプは続けて陸戦隊を送り込むが、「薔薇の騎士連隊」に撃退され、戦線は膠着状態となる。ヤンの不在を敵に悟らせないため迂闊に動けない同盟軍に焦りの色が見え始める。そんな中、イゼルローン要塞外壁の破壊に成功したミュラー艦隊。その際捕らえた同盟兵がヤンの不在を自白したと聞いたミュラーは……。

  • S02E08 帰還

    • July 1, 1991

    ミュラーはヤン不在の情報は真実であるとの判断を下し、帰還して来るヤンを捕らえようと兵を動かす。しかし、その情報をヤンの策略と断じたケンプに撤収を命じられてしまった。戻って来たヤンと、鋭い洞察力でケンプの作戦を見抜いたユリアンとの間で、期せずして連携が生まれ、帝国軍は撃退される。完全に劣勢となったケンプは、形勢挽回を狙う最後の手段としてガイエスブルク要塞をイゼルローン要塞に衝突させようとするが……。

  • S02E09 決意と野心と

    • September 1, 1991

    ケンプ救援のためイゼルローンに向かったミッターマイヤーとロイエンタールは、敗走する友軍を追撃してきた同盟軍を殲滅して帰還する。敗戦を知ったラインハルトは、ミュラーを処断しようとするが、キルヒアイスを想起して思いとどまった。オーベルシュタインはヒルダの献策があったのではないかと問い質す。ヒルダは、支配者としての冷徹さのみを求める彼の態度に危機感を抱き、ラインハルトの心性を守らねばならないと決意する。

  • S02E10 雷鳴

    • September 1, 1991

    リップシュタット連合の残党が、フェザーンの手引きで帝国に密入国したとの報告が入った。ラインハルトは、彼らの目的が皇帝誘拐であることを推察し、フェザーン高等弁務官ボルテックを呼び出す。彼は、フェザーンがラインハルトの同盟併呑に協力するのと引き換えに経済上の権益を独占する、という計画を告げた。しかし、それを読んでいたラインハルトは、フェザーン回廊の自由航行権を要求。ボルテックは答えに窮するのだった……。

  • S02E11 幼帝誘拐

    • September 1, 1991

    シューマッハとランズベルクは、幼帝エルウィン・ヨーゼフII世を拉致し、同盟に亡命させようと新無憂宮に潜入する。ラインハルトがそれを知りながら宮廷の警備を緩めていたために、皇帝誘拐は難なく成功した。急遽集められた提督たちに、ラインハルトは誘拐事件の発生を告げる。彼らは驚くが、ヒルダはこの事件の真相に気付いており、ミッタマイヤーとロイエンタールもまた、この先同盟への大規模な出兵があることを予感していた。

  • S02E12 矢は放たれた

    • September 1, 1991

    帝国軍の動きもなく平穏な日常を送るイゼルローン要塞に、ハイネセンからの緊急放送が入る。エルウィン・ヨーゼフII世の自由惑星同盟への亡命と、同盟政府が後援する「銀河帝国正統政府」樹立の発表であった。同盟政府の愚考に呆れつつも、ヤンは、ラインハルトが同盟攻撃の大義名分に用いるために、この事件の裏で糸を引いた可能性を考えていた。その思考の正しさを証明するかのように、ラインハルトの通達が全宇宙に流される……。

  • S02E13 ひとつの旅立ち

    • October 1, 1991

    ユリアンのフェザーン高等弁務官事務所への転任が発令された。ユリアンは、同じように衝撃を受けるヤンの心情までは推し量れず、命令に従うべきとのヤンの反応にショックを受ける。ヤンは改めて、帝国軍がフェザーン回廊を経由して同盟領に侵攻してくる可能性を語り、信頼のおける人物にフェザーンの内情を探って欲しいと告げた。フェザーン行きを決意したユリアンは、出立を前にしてイゼルローンの人々に暖かく見送られるのだった。

  • S02E14 ユリアンの旅・人類の旅

    • October 1, 1991

    ユリアンはハイネセン到着までの時間で改めて人類の歴史を振り返る……。人類社会に訪れた停滞の時代に、ルドルフ・フォン・ゴールデンバウムという革新的英雄が登場した。大衆の支持を集め銀河帝国皇帝となった彼は、権力欲に駆られるようになり、反抗者を徹底的に弾圧した。しかし、共和主義者の1人であったアーレ・ハイネセンがその支配下からの脱出に成功。その後、彼の遺志を継ぐ者たちが自由惑星同盟を成立させたのであった。

  • S02E15 作戦名『神々の黄昏(ラグナロック)』

    • October 1, 1991

    ラインハルトの同盟への宣戦布告は、帝国民衆の圧倒的な支持を得た。彼らは門閥貴族が中心の「銀河帝国正統政府」の存在を許さず、後援する同盟政府へも敵愾心を燃やした。ラインハルトは、麾下の諸提督に対し、自由惑星同盟への進攻作戦を発表する。イゼルローン要塞への攻撃は陽動作戦にすぎず、本隊はフェザーン回廊を抜けて進撃するという構想である。作戦名は「神々の黄昏」――。その響きは歴戦の提督たちの心をも高揚させた。

  • S02E16 鎮魂曲(レクイエム)への招待

    • October 1, 1991

    フェザーンに到着したユリアンは、その社会システムが安定していることを実感する。歓迎パーティーでのユリアンの言動から、ケッセルリンクはヤンが今回の作戦を全て洞察しているのではないかとルビンスキーに報告する。同盟の国防調整会議の席では、ビュコックがフェザーンからの侵攻にも備えるべきと主張するが、取り合われない。遂にロイエンタール艦隊がイゼルローン回廊に現れた。「神々の黄昏」作戦の第一幕が開こうとしていた……。

  • S02E17 ギャラルホルンは鳴った

    • December 1, 1991

    ロイエンタール艦隊が仕掛けてきた先制攻撃に対しヤンは駐留艦隊を出撃させるが、逆に主砲を封じられてしまう。優勢となったロイエンタールだが、ヤンの旗艦ヒューベリオンを見出して武勲を焦り、同盟の強襲揚陸艦に攻め込まれてしまう。激しい一騎討ちを演じるロイエンタールとシェーンコップ。勝負はつかなかったが、ロイエンタールが艦隊を引き、再び戦線は膠着する。オーディンからは増援としてミッターマイヤー艦隊が進発した。

  • S02E18 フェザーン占領

    • December 1, 1991

    ミッターマイヤー艦隊の真の目的はフェザーンの制圧であった。惑星フェザーンの周辺は帝国艦隊で埋め尽くされる。ケッセルリンクはこの機に乗じてルビンスキーの暗殺を謀るが、それを見越していたルビンスキーは逆に彼を射殺し、何処かへ消えた。ラインハルトがフェザーンの地に降り立った。「ジーク・カイザー!」の叫びが彼を迎える。フェザーン航路局に向かった彼は、同盟領の航路図を前にして、亡き友に語りかけるのであった……。

  • S02E19 寒波到る

    • December 1, 1991

    フェザーンが帝国軍によって武力制圧されたとの報は、同盟全土を混乱の渦に巻き込んだ。責任を追及されるべきトリューニヒトは失踪し、代わって政府を牽引したのはアイランズであった。彼は、ビュコックに協力を要請し、ビュコックは新たに参謀長に任命されたチュン少将と共に、残り少ない同盟軍の兵力を再編成しようとする。だが、どうしても必要なのは、今イゼルローン回廊にてロイエンタール艦隊と対峙しているヤンの智略であった。

  • S02E20 ヤン提督の箱舟隊

    • December 1, 1991

    ビュコックの書簡に応えて、ヤンはイゼルローン要塞の放棄を決定する。参謀長ムライ以下、部下たちは一様に耳を疑ったが、ヤンはその必然性を説く。これこそが帝国に対して勝機を得る唯一の方法である、と。アッテンボローの作戦により、ヤン艦隊はイゼルローン要塞からの脱出に成功し、ロイエンタールは要塞に入城する。「お前も国を奪ってみろ」要塞内で横領犯の処刑に立ち会ったロイエンタールは、誰にともなくそう呟いていた……。

  • S02E21 自由の宇宙(そら)を求めて

    • January 1, 1992

    ラインハルトのもとに、ヤンがイゼルローン要塞を放棄したとの報告がもたらされる。ラインハルトは、戦場で自分を倒すというヤンの狙いを察知するが、それでも敢えて先陣は自らが率いると将兵たちに告げるのだった。その頃、ユリアンは地球教徒の巡礼に扮してフェザーンを脱出していた。商船の中でユリアンは、ケッセルリンクによって麻薬漬けにされたデグスビィ司教と出会う。航路の途上で帝国軍の駆逐艦と遭遇したユリアンは……。

  • S02E22 双頭の蛇 ~ランテマリオの決戦~

    • January 1, 1992

    ランテマリオ星域で対峙する帝国軍と同盟軍。“双頭の蛇”陣形をとる帝国軍に対し、同盟軍は地の利を生かして善戦するものの、帝国軍の切り札黒色槍騎兵艦隊の投入で、一気に崩壊していく。敗戦の責を取るべく自殺を決意するビュコックだが、チュンに諭されて思いとどまる。その時突然、後方からヤン艦隊が出現し、帝国軍の動揺を衝いてビュコックは撤退した。再びヤンによって完全勝利を逃したラインハルトは、「天敵」の存在を実感する。

  • S02E23 闇が深くなるのは…

    • January 1, 1992

    ハイネセンに帰還したヤンは元帥へと昇進する。同じ頃、高等弁務官を救出し、帝国軍の駆逐艦を奪って敵地からの脱出に成功したユリアンも、ハイネセンで若き英雄としてもてはやされていた。ようやく再会を果たした2人は、様々なことを語り合う。ユリアンから語られたフェザーンと地球教の繋がりにヤンは興味を抱く。一方、今後の作戦行動が定まらない帝国軍では、ラインハルトが過労から発熱していた。病床で彼が思い返すのは……。

  • S02E24 連戦

    • January 1, 1992

    戦場でラインハルトを倒せば帝国軍は瓦解すると考えるヤンは、同盟領内で大がかりなゲリラ戦を行い、帝国の各将を次々と打ち破る。シュタインメッツ、レンネンカンプ、ワーレン……相次ぐ敗戦の報にラインハルトの怒りは頂点に達した。ヤンの思惑を見越しているラインハルトは、我が身を囮としてヤンをおびき寄せ、後に味方を反転させてヤン艦隊を包囲するという作戦をとる。更にもうひとつ、彼には勝利を確信する秘策があった。

  • S02E25 バーミリオンの死闘(前編)

    • February 1, 1992

    ラインハルトとヤン、両者の衝突が確実となった。決戦を前にヤンはフレデリカに求婚する。11年前エル・ファシルで出会って以来彼を想い続けていたフレデリカは即座に承知する。フレデリカに憧れていたユリアンは、苦い酒を飲みつつ祝福するのだった。そして、遂にバーミリオン星域において両雄の決戦が開始された。後の歴史家から「死闘」と称されるこの激戦は、双方による艦砲射撃の応酬という極めて平凡な形で始まったのであった。

  • S02E26 バーミリオンの死闘(後編)

    • February 1, 1992

    決戦に際してラインハルトの採った作戦は、幾層にも艦列を並べて間断ない攻撃を加えながら同盟軍に消耗戦を強いるというものであった。それを看破したユリアンの意見に耳を傾けたヤンは、囮部隊を使って中央突破を図り、自ら率いる主力軍でラインハルトの本営に肉迫する。援軍として現れたミュラー艦隊の奮戦も虚しく、ヤンはラインハルトの旗艦ブリュンヒルトを射程に捉える。人類史上最高の英雄の生涯が、閉じようとしていた……。

  • S02E27 急転

    • February 1, 1992

    ブリュンヒルトを射程に捉えた正にその時、「無条件停戦命令」がハイネセンからヤンに伝えられた。勝利を目前にしてヤンは攻撃を中止する。この裏にはヒルダの活躍があった。彼女は、独断でミッターマイヤーとロイエンタールをハイネセンに向かわせて降伏を要求したのである。ヤンはメルカッツに少数の兵を率いて一旦姿を隠して貰うことにする。ポプランやリンツらも彼に付き従うことを宣言した。来るべきヤン艦隊の復活を信じて……。

  • S02E28 皇帝ばんざい!(ジーク・カイザー)

    • February 1, 1992

    ラインハルトに望まれてヤンはブリュンヒルトに赴き、両雄の対面が実現する。ラインハルトはヤンを麾下に招きたいと申し出るが、ヤンはあっさりとそれを断った。彼は、やがて専制君主となるラインハルトに、敢えて民主共和制の意義を語るのだった。その後、「バーラトの和約」を締結したラインハルトは、ほぼ全宇宙を統治下に置き、正式に銀河帝国皇帝に即位する。しかし、彼が誰よりも祝福して欲しかった2人の姿は、そこになかった。

  • Movies

    SPECIAL 0x2 黃金の翼

    • December 12, 1992

    帝国暦483年。少佐となったラインハルトは、イゼルローン要塞駐留艦隊に所属する駆逐艦エルムラントⅡの艦長を務めていた。難攻不落のイゼルローン要塞だったが、同盟軍もその攻略を諦めてはおらず、近々5回目の大攻勢があるのでは、と噂されていた。 そんな緊迫した時期にあって、イゼルローン要塞に一人の憲兵少佐が赴任してきた。彼はグレゴール・フォン・クルムバッハ少佐と名乗り、ラインハルトの上官であるレンネンカンプに、ラインハルトの身辺を内密に調査すると告げる。 ラインハルトを尋問するクルムバッハ少佐。惑星カプチェランカでの行動について問い質されたラインハルトは、クルムバッハ少佐とは、かつてベーネミュンデ侯爵夫人の指図を受けてラインハルトを亡き者にしようとしたヘルダー大佐の、いわば後釜なのではないかと疑念を抱く。 遂に同盟軍の攻撃が始まった。ラインハルトの指揮のもと、エルムラントⅡも出撃する。ところが、過去の失敗例に学んだ同盟軍の攻勢は苛烈を極めた。急進し、肉薄し、帝国軍の艦列に我が艦を押し込む。要塞主砲を封じられたイゼルローン要塞は苦戦を余儀なくされる。 その混乱の中、クルムバッハ少佐がラインハルトを呼び出す。本来の目的であるラインハルト暗殺を果たそうとするクルムバッハ少佐だが……。

  • SPECIAL 0x3 新たなる戦いの序曲

    • December 18, 1993

    宇宙暦486年。第四次ティアマト会戦から帰還したヤンは、士官学校時代からの親友、ラップに出迎えられた。ラップは、ヤンと共通の友人であり、それぞれが憧憬を抱いている女性、ジェシカへ求婚することを決めた、と告げる。自らの思いを隠し、ラップたちを祝福するヤン。 一方、第四次ティアマト会戦で大きな武勲を挙げたラインハルトは上級大将に昇進した。帝都オーディンで久しぶりに弟と再会した姉、アンネローゼは出世の階段を駆け上がる弟を危惧する。果たして軍上層部は、次に予定される同盟への進攻作戦を前に、ラインハルトのもとからミッターマイヤー、ロイエンタールなど有能な幕僚を転属させ、代わりにシュターデン、エルラッハなど、いかにも使えない人物を配した。また、ラインハルトの栄達を苦々しく感じていたブラウンシュヴァイク公は、フェザーンを経由して、同盟軍に帝国軍の同盟領進攻作戦をリークする。 「帝国軍来寇近し」との情報を得た同盟軍は、帝国軍の動員兵力の2倍となる兵力を編成し、同盟領外縁部で、これを捕捉撃滅しようと試みる。かつて自由惑星同盟軍が帝国軍の艦隊を完膚なきまでに打ち破った会戦、「ダゴンの殲滅戦」を再現しようというものであった。 結婚式を前に、第六艦隊司令部幕僚として戦場に赴くラップ。第二艦隊への配属が決まったヤンは、司令官パエッタ中将に疎まれつつも、予想される局面への対策を練っていた。 そして、遂にアスターテ星域での会戦が始まる。帝国軍を包囲殲滅するどころか、各個撃破戦術の好餌となり、次々に爆発四散する同盟軍艦隊。ラップの乗る第六艦隊旗艦ペル

Season 3

  • S03E01 儀式から再び幕は上がり…

    • July 1, 1994

    ラインハルト・フォン・ローエングラムは、亡き親友キルヒアイスとの約束を果たし、新銀河帝国の初代皇帝となった。一方、自由惑星同盟では、軍を退役したヤン・ウェンリーが、フレデリカ・グリーンヒルとささやかな挙式を行っていた。そんな中、ユリアンは地球教の実態を探るべく地球へと旅立った。2人の英雄の休息は束の間で、歴史は激動の時代に向けて静かに動き出していたのである……。

  • S03E02 地球へ

    • July 1, 1994

    親不孝号の中でユリアンは地球の歴史を振り返る――。熱核兵器を使用した全面戦争を経験した人類は、地球統一政府を設立して宇宙への進出を目指した。やがて恒星間移住時代が訪れると、資源の枯渇した地球は植民星から富を収奪し始める。その後続いた植民諸惑星との長い紛争の中でかつての栄光を失い、忘れられた存在となった地球において、地球教は単なる宗教以上の隠された目的を持っているのではないかと、ユリアンは考えていた。

  • S03E03 キュンメル事件

    • July 1, 1994

    ユリアンたちが地球へと近づきつつある頃、新帝国では地球教徒がひとつの謀略を企てていた。ラインハルトは皇帝となって最初の行幸としてマリーンドルフ伯の甥、キュンメル男爵邸へと赴くことにする。生まれつき病弱で明日をも知れぬ命のキュンメル男爵は、下級貴族から皇帝の座へと自力で登りつめたラインハルトと比較して、自分の無力さを痛感していた。そこにつけこまれた彼は地球教の陰謀に手を貸し、ラインハルトを暗殺しようとしていた。

  • S03E04 訪問者

    • July 1, 1994

    キュンメル男爵による皇帝暗殺未遂事件は地球教の陰謀であることが判明し、地球教討伐軍の司令官に任命されたワーレンが、地球へと出撃した。マリーンドルフ親子は謹慎が解かれ、前王朝から行われてきた一族が罪に連座するという風習が、ラインハルトによって断たれることとなった。一方で、同盟軍の捕虜からの情報として、メルカッツが生きているという噂が流れていた。帝国軍幹部たちの間に不穏な空気が漂い始める……。

  • S03E05 過去と現在と未来と

    • August 1, 1994

    ラインハルトは、ゴールデンバウム王朝全史調査の中間報告書を読んでいた。帝国始祖ルドルフ以降の歴代皇帝の様々な行跡を記した文書を読みながら、ラインハルトは冷笑しつつも、ローエングラム王朝の未来について思いを馳せるのであった。一方、自由惑星同盟首都ハイネセンポリスでは、ヤンとフレデリカが平和な新婚生活を営んでいた。しかし、帝国高等弁務官レンネンカンプの命令によってヤンの日常生活の監視は強化されていた。

  • S03E06 魔術師捕らわる

    • August 1, 1994

    ヤンからの伝言により、メルカッツ艦隊は廃棄処分となる同盟軍戦艦・宇宙母艦の強奪に成功した。レンネンカンプは同盟政府にヤンを逮捕するよう勧告し、レベロは悩んだ末それに従う。オーベルシュタインはヤンを帝国に護送させ、出撃してきたメルカッツを討って反帝国分子を根絶やしにするという策をレンネンカンプに提案する。ヤンは尋問の最中に、自分の逮捕に法的根拠のないことを知り、事態の深刻さに身の危険を感じ始めていた。

  • S03E07 歌劇(オペラ)への招待

    • August 1, 1994

    「薔薇の騎士連隊」の助力により同盟軍の襲撃から逃れたシェーンコップとアッテンボローは、フレデリカを始めとする旧ヤン艦隊のメンバーと合流してレベロを急襲、拉致する。そしてレベロを人質にヤン解放を求めて統合作戦本部を脅迫し、同時にその交渉の内容を帝国軍にもリークした。窮地に陥った統合作戦本部長ロックウェルは、ヤンを抹殺することで事態の収拾を図ろうとする。銃口を突き付けられ、死を覚悟するヤンであったが……。

  • S03E08 血の流水階段(カスケード)

    • August 1, 1994

    救出されたヤンはレベロと会見し、ある取引を持ちかける。それは、レンネンカンプを人質にとって同盟を離れるかわりに、自分たちと元部下たちの安全を保証させるというものだった。「薔薇の騎士連隊」は凄絶な白兵戦の末、レンネンカンプの拉致に成功。しかし、ヤンとレベロと会わされたレンネンカンプは全てを知り、絶望のうちに自殺してしまう。ヤン一党は、その死体に化粧を施して生きているように見せかけ、ハイネセンを脱出する。

  • S03E09 聖地

    • September 1, 1994

    地球への途上でワーレンは地球教狂信者に襲われ片腕を失う。地球教本部に潜入していたユリアンらは、信者の異様な様子から食事に麻薬が混入されていることを察する。それをきっかけに行動を起こし始めたとき、帝国軍も地球教本部への攻撃を開始した。ユリアンらはフェザーン商人を装って帝国軍に協力し、教団の秘密資料を手に入れることに成功する。地球教徒たちは帝国軍の攻撃に耐えられずに自ら死を選び、地の底へと消えていった。

  • S03E10 休暇は終わりぬ

    • September 1, 1994

    ラインハルトのもとには地球教殲滅の報告と前後して、同盟でのヤンの離脱事件の概要報告ももたらされていた。これにより帝国軍上層部の間には波紋が広がったが、同盟併呑の口実を手に入れた形となったラインハルトは、内心では事態がこうなることを望んでいたのではないかと自問自答するのだった。そんな中、ラインハルトはフェザーンへの遷都を布告し、エル・ファシルが同盟からの独立を宣言する。歴史はまたも動き始めていた……。

  • S03E11 すべての旗に背いて

    • September 1, 1994

    ヤンは補給基地ダヤン・ハーンでメルカッツとの合流を果たす。だが、その後は自分たちの呼称を「不正規隊」と決めただけで無為の日々を過ごしていた。彼は今なお同盟との関係修復を望んでいたのである。一方、帝国軍はレンネンカンプの遺体を収容し、一連の事件の全貌をほぼ解明した。シュタインメッツからその報告を受けたラインハルトは、帝国三長官を召集する。再戦か、現状維持か……。全宇宙がラインハルトの決断を待っていた。

  • S03E12 黄金獅子旗(ゴールデンルーヴェ)の下に

    • September 1, 1994

    三長官を召集したラインハルトだったが、結局その日は彼自身が明確な方針を示せずに一旦会議は終了した。ラインハルトの消極的な態度は、高圧的な形での権力行使に対する自戒の念から来るものであったが、ロイエンタールはそんなラインハルトを見て、自らの野心が頭をもたげるのを感じていた。その後行われた上級大将会議にて主戦論を唱えるビッテンフェルト。その言葉に覇気を取り戻したラインハルトは、同盟領への進攻を決定した。

  • S03E13 『神々の黄昏(ラグナロック)』ふたたび

    • October 1, 1994

    皇帝ラインハルトは、全宇宙に向けて一連の騒動の真相を告げると共に、自由惑星同盟に宣戦布告した。それを聞いたビュコックは不自由な老身を押しての現役復帰を決意し、勝つ見込みのない戦いと知りつつ作戦を立案する。ハイネセンでは市民がパニックを起こし、本来なら事態を治めるべきレベロは精神に異常をきたすなど、同盟国内は混乱を極めていた。そんな中、同盟特使オーデッツが帝国軍の撤兵を求めてフェザーンへと向かっていた。

  • S03E14 エル・ファシルへ

    • October 1, 1994

    ラインハルトの宣戦布告の演説を聞き、同盟との関係修復の道が完全に断たれたことを悟ったヤンは、エル・ファシルの反帝国勢力に合流してイゼルローン要塞を再奪取することを決意する。同じ演説をオーディンで聞いたユリアンも、帝国を出国してエル・ファシルへと向かった。ハイネセンではチュンが、ムライ、フィッシャー、パトリチェフに、艦艇と自分の家族をヤンに届けるよう依頼していた。こうしてヤンのもとに反帝国勢力が集いつつあった……。

  • S03E15 イゼルローン再奪取作戦

    • October 1, 1994

    ヤンとの直接対決を避けるため、エル・ファシルを孤立させて自然瓦解させることをヒルダは進言するが、ラインハルトは受け容れない。何故なら、彼自身がヤンとの再戦を望んでいたからである。一方、エル・ファシルで市民の熱狂的な歓迎を受けていたヤンは、ユリアンらと再会。不正規隊はイゼルローン再奪取計画を進めるが、独立政府はヤンにエル・ファシルへの残留を命じる。同じ頃自由惑星同盟では、ビュコックが出撃しようとしていた。

  • S03E16 蕩児たちの帰宅

    • October 1, 1994

    ヤンの立案したイゼルローン再奪取作戦は、帝国軍に向けて出撃と待機の相反する命令を発するというものであった。ルッツはヤンの罠に嵌ったと見せかけて不正規隊を誘い込もうと、敢えて全軍を挙げて出撃する。しかし、それこそがヤンの狙いであった。1年前の要塞撤退時に仕掛けた暗号指令文を用いて要塞を無力化した不正規隊は、要塞を制圧。ルッツ艦隊を「雷神の鎚」で撃破し、イゼルローン要塞への帰還を果たしたのであった。

  • S03E17 マル・アデッタ星域の会戦(前編)

    • November 1, 1994

    宇宙暦800年/新帝国暦2年、ビュコック率いる同盟軍最後の艦隊は、帝国軍全軍に対し、マル・アデッタ星域の細い回廊に布陣した。戦いにくい星域での地の利を生かしたビュコックの老獪な戦術に、クナップシュタイン、グリルパルツァー両艦隊は翻弄され、艦隊の3割を失ってしまう。ラインハルトは、予備兵力のファーレンハイト艦隊を投入するが……。マル・アデッタ星域で、圧倒的優位な立場にいるはずの帝国軍が思わぬ苦戦を強いられていた。

  • S03E18 マル・アデッタ星域の会戦(後編)

    • November 1, 1994

    帝国軍の大艦隊を手玉にとり、一時優位に戦っていた同盟軍であったが、帝国軍の擁する兵力や物量の差には勝てず、次第に攻守が逆転する。恒星風を受けたアイゼナッハ艦隊の間隙を突き、ブリュンヒルトへと迫ろうとする同盟軍だったが、ミッターマイヤー艦隊、そして遅れて戦場に現れたビッテンフェルト率いる黒色槍騎兵艦隊に阻まれ、ついに戦力が尽きてしまう。ヒルダに再三寛恕を求められたラインハルトは、降伏勧告を出すが……。

  • S03E19 冬バラ園の勅令

    • November 1, 1994

    ヤン率いる不正規隊にムライ、フィッシャーらの艦隊が合流し、イゼルローン要塞の兵力は確実に増加していた。その頃ハイネセンではロックウェルらがレベロを殺害し、帝国への全面降伏の意思を伝えていた。宇宙暦800年/新帝国暦2年、ラインハルトは銀河帝国皇帝として初めてハイネセンの地に降り立った。2月20 日、同盟の終焉を宣言する「冬バラ園の勅令」が公布され、自由惑星同盟は273 年の歴史に幕を下ろしたのであった。

  • S03E20 前途遼遠

    • November 1, 1994

    ラインハルトは自らイゼルローン要塞へ赴いてヤンと雌雄を決することを望んだが、ヒルダらの諫言を受けて中止する。一方、ユリアンが持ち帰った地球教の秘密資料を検証したヤンは、初めて知る地球教とフェザーンの強い結びつきに衝撃を受けていた。ボリス・コーネフは調査のためのフェザーン行きを申し出る。同じ頃、ラインハルトのもとに、フェザーンから1通の報告書が届く。その内容は― 「ロイエンタール元帥に不穏の気配あり」

  • S03E21 雷動

    • December 1, 1994

    ロイエンタールに叛意ありという報告書には厳正な司法尚書ブルックドルフの署名があったため、ロイエンタールは大本営への出頭を命じられる。その報告書の裏にはロイエンタールに私怨を抱くラングの策謀があった。潔白を主張するロイエンタールをラインハルトは自ら審問し、彼らが初めて出会った夜のことを口にする。5年前、ロイエンタールは親友ミッターマイヤーを救うために、豪雨の中ラインハルトとキルヒアイスのもとを訪れたのである……。

  • S03E22 祭りの前

    • December 1, 1994

    ハイネセンポリスが突然激しい大火に見舞われたが、ロイエンタールが手配していた危機管理マニュアルにより被害は最小限に留められた。その後下されたロイエンタールへの処分は、その功績を考慮に入れ、統帥本部長職は解任するものの旧同盟領の政治と軍事を司る新領土総督に任ずるというものであった。但しその発効は、ヤン一党に勝利し、銀河帝国による完全な宇宙統一を成し遂げた後である、とのラインハルトの言に諸将は奮い立つ。

  • S03E23 風は回廊へ

    • December 1, 1994

    ラインハルトと諸将は、ヤン一党の討伐のためイゼルローン要塞へと進発した。フェザーンでは帝国軍幹部を狙った爆破テロが起こり、ハイネセンポリスでは精神病院が放火されて入院患者のアンドリュー・フォークが行方不明になるという事件が起きていた。その頃、イゼルローンへ先発していたビッテンフェルトは平穏な行軍の中で戦意を持て余しており、ファーレンハイトは彼を制御するため、ヤンに対して降伏勧告をしてみるよう勧めていた。

  • S03E24 春の嵐

    • December 1, 1994

    イゼルローン要塞のヤンのもとにビッテンフェルトからの降伏勧告が届くが、不正規隊のメンバーは動じることなく、圧倒的不利な戦いを前に緊張感を感じさせない。些細な失言からカリンと口論してしまったユリアンは、そんな彼らと比べて自らの未熟さに耐えかねていた。ヤンはユリアンを気遣い、酒を飲みながら夜通し語り合うのだった。翌日、ヤンはメルカッツからの各個撃破の提案を踏まえ、ビッテンフェルトへの回答に一計を案じた。

  • S03E25 回廊の戦い(前編) ~常勝と不敗と~

    • January 1, 1995

    ビッテンフェルトのもとに、降伏勧告への返信と同時にメルカッツからの内応を申し出る通信が届く。罠と知りつつメルカッツとの接触を試みるビッテンフェルト率いる黒色槍騎兵艦隊を、回廊入口に潜んでいたアッテンボロー艦隊が回廊内へ引き込む。援軍としてファーレンハイト艦隊も突入したため、狭い回廊内で地の利を得たヤン艦隊は帝国軍を次々と撃破する。やむなく後退する帝国軍に、上級大将として初めての戦死者が出る……。

  • S03E26 回廊の戦い(中編)〜万華鏡(カレイドスコープ)〜

    • January 1, 1995

    機雷で回廊を封鎖する作戦に出たヤンに対し、ロイエンタールは、ゼッフル粒子で機雷原に穴を開けて艦隊を突入させる。各所から砲火を受けたヤン艦隊は、メルカッツの献策により帝国軍左翼への波状攻撃を開始。その攻撃からブリュンヒルトを守ろうとしたシュタインメッツ艦隊は旗艦を撃沈されてしまう。物資や人員の量にも拘らず翻弄される帝国軍。ラインハルトは、ヤン艦隊の死角を瞬時に見抜いて砲火を集中し、一時艦隊を後退させた。

  • S03E27 回廊の戦い(後編) ~大親征の終幕~

    • January 1, 1995

    戦線が膠着する中、ミッターマイヤー戦死の報告がブリュンヒルトを襲った。誤報ではあったが、その報告はラインハルトに全軍の進撃を決意させた。ラインハルトは、縦列で突入し集中砲火の後に反転後退、その間に次の部隊を投入して間断なく攻撃する戦法をとる。戦力を著しく消耗した不正規隊は、黒色槍騎兵艦隊によって決定的な大打撃を与えられた。フィッシャーの戦死である。敗北を覚悟するヤンにラインハルトからの通信が届いた。

  • S03E28 魔術師、還らず

    • January 1, 1995

    ラインハルトからの思わぬ停戦と和平会談の提案に、当初より和平を望んでいたヤンは、迷うことなく会談に向かうことを決める。エル・ファシル革命政府代表団と共に、パトリチェフ、ブルームハルト、スールを伴ってラインハルトのもとへと向かうヤン。それと入れ違いにイゼルローン要塞に到着したボリス・コーネフが、ヤンの暗殺計画があるという恐るべき情報をもたらす。すぐさまユリアン、シェーンコップらがヤンの後を追って進発するが……。

  • S03E29 祭りの後

    • February 1, 1995

    ヤンを救おうと必死に「レダⅡ」内部を走るユリアン。しかし彼が発見したのは、血溜まりの中に静かに座るヤンの亡骸であった……。イゼルローン要塞に戻った彼は、ヤンの死をフレデリカに告げる辛い役目を負わなければならなかった。ヤンを喪って途方に暮れる不正規隊一同。だが、首脳部は今後のことについて討議を始め、フレデリカとユリアンを新たな指導者とし、ヤンの遺志を継いで共和制の芽を守っていこうと決意を固めるのであった。

  • S03E30 失意の凱旋

    • February 1, 1995

    「ヤン・ウェンリー死す」―イゼルローン要塞から全宇宙に向けて発せられた訃報は、ラインハルトのもとにも届いた。愕然とするラインハルト。彼はヤンの死に、今まで彼を置いて逝ってしまった者たちを重ね、大きな喪失感を覚えずにはいられなかった。ミュラー率いる帝国軍の弔問使節がイゼルローンを訪れる。ヤンへの敬意を込めた弔問を終え、ユリアンと会談したミュラーは、ヤン亡き後もイゼルローンが健在であることを実感するのであった。

  • S03E31 遷都令

    • February 1, 1995

    ラインハルトはフェザーンへの遷都を正式に発布する。そんな中仕官を求めてきたトリューニヒトに、彼は皮肉を込めて新領土総督府高等参事官の職を提示するが、トリューニヒトはそれを平然と受け容れた。この人事が銀河帝国の未来に及ぼす影響に、ミッターマイヤーとオーベルシュタインは思いを巡らせる。一方、爆破テロ事件の犯人を逮捕して功績を立てたラングは、ロイエンタールを追い込むために、ルビンスキーと取引を行っていた。

  • S03E32 八月の新政府(ニュー・ガバメント・イン・オーガスタ)

    • February 1, 1995

    イゼルローン要塞のユリアンは、銀河帝国の首都をフェザーンに遷すことによってイゼルローンを孤立させ、その存在価値をなくすというラインハルトの構想を見抜き、民主共和制の火を灯し続けていくことの難しさを痛感していた。ハイネセンで地球教が不穏な動きを見せる中、イゼルローン共和政府は樹立された。記念式典会場では自然と旧同盟国歌の合唱が沸き起こる。ヤンの理想は絶えることなく、時期の到来を待っているのであった。

Season 4

  • S04E01 嵐の予感

    • October 1, 1996

    宇宙暦800年/新帝国暦2年8月、銀河帝国皇帝ラインハルト・フォン・ローエングラムは、宿敵ヤン・ウェンリーの死による喪失感から逃れるように政務に精励していた。ミッターマイヤーとの会見中、ふと彼の胸に去来する5年前の嵐の夜の出来事。それは、ラインハルト、キルヒアイス、ミッターマイヤー、ロイエンタールの長い友諠のきっかけであった。その時ミッターマイヤーは、門閥貴族の策謀で軍刑務所に収監されていたのだった。

  • S04E02 辺境にて

    • October 1, 1996

    フレデリカを政府首席、ユリアンを軍司令官として設立されたイゼルローン共和政府は、民主共和制の灯をささやかに守り続けていた。しかし、銀河帝国の自由惑星同盟併呑により、イゼルローン要塞は今や人類社会の最辺境、異端者たちの聖地となりつつあった。ユリアンは長期的な視野に立ち、帝国にも共和制の思想を浸透させていく方法を考え始めていた。そんな中、ボリス・コーネフが帝国からイゼルローンに驚くべき情報をもたらす。

  • S04E03 夏の終わりのバラ

    • October 1, 1996

    帝国軍戦没者墓地の完工式に出席したラインハルトは、暗殺者の襲撃を受ける。その暗殺者があのヴェスターラントの犠牲者の遺族であったことが、彼の心に氷の刃を突き通した。キルヒアイスを永遠に喪う原因ともなったリップシュタット戦役時のヴェスターラントへの熱核攻撃は、今でも彼にとっての心の傷であると同時に姉アンネローゼへの大きな負債となっていたのだ。茫然自失としたラインハルトは、ヒルダに一夜の慰めを求めるが……。

  • S04E04 鳴動

    • October 1, 1996

    惑星ハイネセンでは、グエン・キム・ホア広場で戦没者合同慰霊祭が行われていた。新領土総督ロイエンタールは杞憂だと思いつつも2万の警備兵を配置する。しかし、何者かが参加者を扇動して暴動を起こし、民間人、帝国軍人双方に多くの犠牲者を出す大惨事となってしまった。これを皮切りに新領土各地で反帝国の暴動が続発。秩序回復に腐心するロイエンタールは、一連の騒動の裏に彼の権力と人望を失墜させようとする黒幕の存在を感じていた……。

  • S04E05 発芽

    • October 15, 1996

    ヒルダへの求婚に回答を得られなかったラインハルトは、乗馬や不似合いな芸術鑑賞に手を伸ばすことで気を紛らわせていた。その頃、帝国内にロイエンタールが叛乱を起こすという噂が流れる。一方、新領土のロイエンタールのもとには、ラインハルトの病臥につけ込むオーベルシュタインとラングによって政情が乱れつつあるとの情報が入っていた。彼は、ラインハルトの信頼を確かめるため、敢えて新領土への行幸の招請を出す。

  • S04E06 ウルヴァシー事件

    • October 15, 1996

    新領土への行幸の途上、ラインハルト一行は大親征慰霊碑参拝のため惑星ウルヴァシーに立ち寄るが、その夜基地全体に及ぶ叛乱が起こった。脱出する車の中、ミュラーはロイエンタールの謀反を匂わせる。湖に不時着させた総旗艦ブリュンヒルトを目指し、車を乗り捨て徒歩で森林を抜けようとするラインハルト一行。襲撃は執拗に続き、遂に彼らは取り囲まれてしまう。ラインハルトを逃がすため、ルッツただ1人がその場に留まるが……。

  • S04E07 矜持にかけて

    • October 15, 1996

    惑星ウルヴァシーでの騒乱、そしてルッツの死の報を受けたロイエンタールは、ラインハルトと自分との間に修復し得ぬ亀裂が入ったことを知った。しかし、彼の矜持はオーベルシュタインやラングの手によって叛逆者に仕立て上げられることには耐えられなかった。自ら叛旗を翻すことを決意したロイエンタールの胸に、かけがえのない親友との思い出が去来する。一方、逃避行中のラインハルトもルッツの死を知り、遂に決断を下すのであった……。

  • S04E08 叛逆は英雄の特権

    • October 15, 1996

    帝国軍に保護されたラインハルトは、ミッターマイヤーにロイエンタール討伐の勅命を下した。必死に友の助命を嘆願するミッターマイヤーであったが、ラインハルトの意志は固い。皇帝の手を汚さぬために、彼は無二の親友を討つという苦渋の選択をせざるを得なかった。彼は銃を手にラングのもとに向かうが、銃口を上げた瞬間にケスラーによって諌められる。その頃再出仕したヒルダが、生前のルッツが残した報告書をラインハルトに提示していた。

  • S04E09 双璧相撃つ!

    • November 1, 1996

    宣戦布告があったわけではないが、ロイエンタールの叛乱は既定の事実となっていた。帝国の内戦により俄かに戦略上の要地となったイゼルローン要塞に、ロイエンタールの使者としてムライが訪れる。帝国軍の回廊通過を阻止すれば旧自由惑星同盟領全域とトリューニヒトの身柄を返還するというロイエンタールの申し出を、ユリアンらは拒絶した。新領土に向けて進発したミッターマイヤーは、ロイエンタールとの最後の交信を試みる……。

  • S04E10 剣に生き…

    • November 1, 1996

    「疾風ウォルフ」の神速の用兵で、ロイエンタールはランテマリオ星域に戦線を設定せざるを得なくなり、此処に双璧は砲火を交えることとなった。お互いを知ることについて人後に落ちず、ラインハルトを除いて全宇宙に比肩する者のない名将同志の争覇戦は、早期決着を望む双方の思惑とは別に膠着状態に陥る。しかし、イゼルローン共和政府がメックリンガー艦隊に回廊を通過させたことを知ったロイエンタールは、撤退を余儀なくされた。

  • S04E11 剣に斃れ

    • November 1, 1996

    急追するミッターマイヤー艦隊に反撃しようとした矢先、味方であるグリルパルツァー艦隊がロイエンタール艦隊を砲撃した。この裏切りによって、ロイエンタール艦隊は瓦解への道をたどり始める。ロイエンタール自身も重傷を負うが、手術を拒否しハイネセンに向かう指揮を執り続ける。ハイネセンに降り立った彼は、最後の仕事を行うため執務室へと向かった。その頃メックリンガーはウルヴァシー事件の再調査を行い、その真相を突き止めていた。

  • S04E12 終わりなき鎮魂曲(レクイエム)

    • November 1, 1996

    ハイネセンに戻ったロイエンタールは政務と事務の全権を民事長官エルスハイマーに託した後、トリューニヒトを呼んだ。民主主義を嘲弄し皇帝ラインハルトさえも侮蔑する言葉を口にした彼を、ロイエンタールは射殺する。やがて、子供を抱いたエルフリーデが姿を現した。ロイエンタールは、ミッターマイヤーに我が子を託すように伝える。彼女が去った後、死の迫った彼は、机にウイスキーとグラスを2つ用意して、グラスの向こうに座るべき親友を待つのだった……。

  • S04E13 未来への助走

    • December 1, 1996

    ロイエンタール叛乱事件を終結させたミッターマイヤーは、フェザーンに帰還した。終戦を報告するミッターマイヤーにラインハルトは、これから何があろうと死ぬなと命じるのだった……。ミッターマイヤーは、妻エヴァンゼリンと共にロイエンタールの忘れ形見をフェリックスと名づけて、育てることにする。ラインハルトは、ヒルダから懐妊していることを告げられる。ヒルダへの気持ちを自覚するようになっていた彼は、改めて彼女に求婚するのだった。

  • S04E14 皇妃ばんざい!(ホーフ・カイザーリン)

    • December 1, 1996

    宇宙暦801年/新帝国暦3年の新年祝賀会の席上、ラインハルトはヒルダとの結婚と彼女の懐妊を発表した。帝国内は歓喜の声に包まれる。そして、2人の結婚式に立ち会うためにアンネローゼがフェザーンへと到着する。キルヒアイスの死から3年。姉と弟はようやく再会したのであった。1月29日、粉雪の舞い散る中、2 人の結婚式が盛大に執り行われるが、その最中に惑星ハイネセンにて反国家的暴動が発生したとの報がもたらされる。

  • S04E15 動乱への誘い

    • December 1, 1996

    物資の流通が阻害されたことにより、新領土全域において反国家的暴動が続発する。また、帝都フェザーンでは航路局の全航路データが消去されるという事件が起こる。それらの背後にいる首謀者はルビンスキーであることが判明するが、本質的には旧自由惑星同盟市民の帝国への反感が暴動を誘発しているのである。その声に対し、イゼルローン共和政府はどう応えるのか。ヤン亡き後初めての戦いに赴くべきか。ユリアンの判断が問われていた。

  • S04E16 敢えて武器を手に

    • December 1, 1996

    イゼルローン軍出撃! だが、帝国軍の予想に反してイゼルローン軍は帝国本土方面に向かった。それは、新領土の帝国軍を要塞主砲の射程に誘い込むためのユリアンの作戦だった。本土方面のヴァーゲンザイル艦隊と戦いつつ、新領土側のワーレン艦隊が近づくタイミングを測った彼は、メルカッツ艦隊と連携して“雷神の鎚”で両面の敵に損害を与えることに成功する。勝利に沸き立つイゼルローンだが、これでラインハルトとの決戦は不可避となる。

  • S04E17 コズミック・モザイク

    • January 1, 1997

    イゼルローン軍の勝利は旧同盟領全土に伝えられ、市民たちは熱狂する。病床のラインハルトはオーベルシュタインに、ビッテンフェルトとミュラーを指揮してハイネセンに赴き、治安回復にあたるよう命じた。オーベルシュタインは旧同盟政府関係者を次々に拘引し、彼らを人質としてイゼルローン要塞の無血開城をはかろうとする。正面からの艦隊決戦を主張するビッテンフェルトは、彼と激しく対立し……。事態は思わぬ方向に進んでいく。

  • S04E18 平和へ、流血経由

    • January 1, 1997

    ビッテンフェルトがオーベルシュタインに拘束され、反感を強める黒色槍騎兵艦隊の兵士が、些細なことからオーベルシュタイン直属部隊と争いになり、帝国軍同志の1連隊規模の衝突にまで発展する。ワーレンが中間に立って無言で両者を抑えつけ、大事には至らなかったが、事態は混乱するばかりであった。イゼルローン共和政府には、指導者たちの出頭を求めるオーベルシュタインからの通達がもたらされ、フレデリカはハイネセンへ赴くことを決意する。

  • S04E19 昏迷の惑星

    • January 1, 1997

    ラグプール刑務所に収監されていた旧自由惑星同盟政府関係者が、何者かの扇動により暴動を起こした。互いに反目するオーベルシュタイン直属の憲兵隊と黒色槍騎兵艦隊がその制圧にあたったために指揮系統が乱れ、多数の死傷者を出す結果となってしまう。惑星ハイネセンに到着したラインハルトは、政治犯を解放し、改めてイゼルローン共和政府に和平交渉のための招聘を行い、ユリアンらは虜囚ではなく使節としてハイネセンへと赴くことになった。

  • S04E20 柊舘(シュテッヒパルム・シュロス)炎上

    • January 1, 1997

    フェザーンでは、地球教徒が策謀しているとの謎の密告電話と前後して爆破テロが起き、市街は混乱に覆われた。その夜、皇妃ヒルダとアンネローゼの滞在する仮皇宮「柊館」を、帝国要人の不在をついて地球教徒が襲撃した。柊館は炎に包まれるが、アンネローゼの勇気ある行動と急ぎ戻ってきた憲兵総監ケスラーの活躍で地球教徒は撃退される。そのショックでヒルダは産気づき、男児を出産した。ローエングラム王朝の帝位継承者、皇子の誕生であった。

  • S04E21 深紅の星路(クリムゾン・スターロード)

    • February 1, 1997

    イゼルローン共和政府への亡命を求める民間船「新世紀号」の救援要請がきっかけとなって両軍の間で始まった紛争は、瞬く間に拡大した。帝国との対等な和平交渉のためには一定の軍事的勝利を挙げる必要があると考えていたユリアンは、今がその機と判断して全軍を出動させる。ラインハルトも親征を決断していた。戦力で劣りながらも、無人艦の詭計を用いるなどして善戦するユリアンのもとに、「皇帝不予」の情報が舞い込んだ……。

  • S04E22 美姫(ブリュンヒルト)は血を欲す

    • February 1, 1997

    皇帝昏倒の報を受けて総旗艦ブリュンヒルトに赴いたミッタマイヤーとミュラーは、ラインハルトが不治の病に冒されていることを知る。退却するイゼルローン軍につられて黒色槍騎兵艦隊が突出し、ブリュンヒルトの周囲の艦列が薄くなったその時、ユリアンらの乗る強襲揚陸艦がブリュンヒルトの艦腹に突入した。ラインハルトとの直接交渉のため、彼が信じる民主共和主義を守るため、玉座へと突き進んだユリアンは遂に皇帝ラインハルトと対峙する。

  • S04E23 黄金獅子旗(ゴールデンルーヴェ)に光なし

    • February 1, 1997

    講和成立―。イゼルローン要塞は喜びに包まれていたが、シェーンコップ、メルカッツらの戦死の報により一転、悲嘆に沈んだ。そんな中、ユリアンは父を亡くしたカリンとお互いの気持ちを確かめ合っていた。帝国軍と共に2年振りにハイネセンに帰着したユリアンは、ミュラーからラインハルトを喪う苦悩を打ち明けられる。ハイネセンの病院に収容されていたルビンスキーは自ら死を選び、生命維持装置を外す。その瞬間、市街は火の海と化した。

  • S04E24 夢、見果てたり

    • February 1, 1997

    和平交渉を続けるユリアンらを伴って、ラインハルトはフェザーンに到着した。やがて容体が急変し、元帥、上級大将が参集、ユリアンらも仮皇宮に呼ばれる。そこでオーベルシュタインは、逝去するラインハルトを囮にして地球教徒の残党を誘き寄せたと告げる。仮皇宮では地球教徒との戦いが始まった。ユリアンがド・ヴィリエを射殺して地球教徒を殲滅させたのと前後してオーベルシュタインが爆死。ラインハルトにも最期の時が迫っていた……。