人革連領地にての軍事介入による死者の慰霊祭が行われる様子を、モニタリングするプトレマイオスのクルーたち。人革連がより一層軍事力を補強するのではないかとの懸念に、紛争根絶という本懐から、武力介入を続けるだけと冷たく言い放つティエリア。 そして実際、セルゲイの下には、上層部からは対ガンダムの切り札といわれる一人の少女が、グラハムたちの隊にも、優秀なパイロットたちが配属される。 世界がガンダムに対して徐々に動きを見せる中、ユニオンに属する南米の一国・タリビアが、エネルギー供給権を主張し、ユニオンに対して独立宣言をする。タリビアの暴挙とも取れる行動を牽制するため、軍を派遣するユニオン。動向が注目される中、ガンダムが動く! Prev.
辛くも人革連によるガンダム鹵獲作戦を退けた、刹那たちソレスタルビーイング。作戦のミスをとがめるよう、スメラギに食って掛かるティエリアだったが、それは自らガンダムナドレの姿を晒してしまった苛立ちからでもあった。 その戦闘中、敵パイロットである超兵、ソーマ・ピーリスと共鳴する何かを感じ取ったアレルヤは、ひとり自分の過去を顧みる。人革連の施設にいた頃の自分と、それを発端として現れたもう一人の自分「ハレルヤ」。未だ超兵の実験が行われていることを、戦場でのピーリスとの接触から確信したアレルヤは、忌まわしい過去と現在を払拭するため、スメラギにあるプランを提出する。それは、人革連の超兵機関施設への強襲だった。
これまでの教えや、古い慣習に倣って生活をしようとする保守派と、深刻なエネルギー問題を改善し、豊かな国作りをしようとする改革派とにアザディスタンは二分していた。改革を推し進めるため擁立されたマリナだったが、思うようにいかない内情と外交に疲弊していた。 そんな最中、保守派の筆頭である、マスード・ラフマディが何者かによって拉致されるという事件が起こる。過激な改革派の仕業である可能性も否めず、シーリンはマリナに、このまま保守派と改革派の間で緊張が続くと、内戦に発展すると進言する。 ユニオンの要請により、情勢不安定なアザディスタンへの出兵の任務に就くグラハムたち。 ソレスタルビーイングは同じく、アザディスタンへの紛争介入を見越し、刹那を偵察へと向かわせた。
世界規模での大掛かりな軍事演習が計画される中、それを自分たちへの挑戦だとわかりつつ、介入作戦を試みるソレスタルビーイングのメンバーたち。計画実行までの余暇を楽しむ面々だったが、はしゃぐその表情の裏には不安の影がぬぐいきれなかった。 各陣営の準備が着々と進む中、ユニオンのグラハムは、正式名称の決まった対ガンダム調査隊に新規で配備される、カスタムチューンしたフラッグの姿に、高揚感を隠せずにいた。セルゲイ、ピーリスもまた、立ち並ぶティエレンを前に、作戦への決意を改めていた。 母がスペインに帰り落胆するルイスを励まそうと、沙慈は刹那を自分の家に招き入れる。普段の任務とは異なる弛緩した雰囲気に、馴染めないものを感じる刹那。そこに緊急コールが入り、刹那は飛び出していく。世界を巻き込んだ最大のミッションが始まろうとしていた。
カタロンの幹部・クラウスは、シーリンに、建造中のコロニーに捕らえられている同志の救出作戦を急がせる。技師としてそのコロニーにいた沙慈は、アロウズにカタロンとして捕らえられてしまっていた。 コロニーに突入するカタロンの救出部隊。アロウズのグッドマン准将、ジェジャン大佐の指揮の下、ジニン大尉、アラッガ中尉、そしてアロウズのパイロットとなったルイスのMS小隊は、その部隊を壊滅させ、さらに無人殺戮兵器のオートマトンがコロニーへと投下した。 4年間、独りで世界の動向を探っていた刹那は、進入に成功したコロニー内部で、偶然にも沙慈との再会を果たす。補修したエクシアでオートマトンを排除し、ジニンの部隊へ向かう刹那。苦戦を強いられるも、ティエリアの乗ったセラヴィーガンダムがその窮地を救った。 戦闘後、CBに憎しみを抱えていた沙慈から銃口を向けられる刹那。しかし沙慈は引き金を引けず、プトレマイオス2へと連行される。 CBと合流し、地球へと降りた刹那は、先の戦いで戦死したロックオンの双子の弟、ライル・ディランディとの邂逅を果たす。
CBへの参加をライルに促す刹那。一方、アロウズのホーマー・カタギリ司令は、ガンダムの再来に、カティ、ピーリス、アンドレイなどをアロウズへと召集する。さらにそこには仮面の男、ミスター・ブシドーこと、グラハムの姿もあった。そして沙慈は、ルイスを襲ったガンダムは、刹那たちとは別部隊であったことを知る。 2年間、ビリー・カタギリの家にいたスメラギの元に訪ずれた刹那は、スメラギの素性を明かし、その場からスメラギを連れ去る。二人は宇宙でライルと合流するが、カタロン構成員でもあるライルは、クラウスたちにCBに潜入することを告げていた。 プトレマイオスへと向かう刹那たち。しかし、グッドマンの率いる部隊がプトレマイオスへと迫っていた。ダブルオーを起動させた刹那は、アロウズのMS小隊を一掃する。その様子を見ていたリボンズは、ダブルオーの性能に歯噛みするのだった。 外交中、嫌疑をかけられ、アロウズの保安局員に捕まってしまったマリナ。収監施設には4年前、連邦軍に逮捕されたアレルヤも拘束されていた。
反政府組織の収監施設に訪れていたピーリスは、拘束されているアレルヤと対面する。 リボンズは、マリナをアレルヤと同じ施設に収容することで、CBを呼び寄せるのだとリジェネに話す。 留美からの情報でアレルヤの居場所を知る刹那たち。刹那はスメラギに救出のための作戦立案を求める。スメラギの作戦により、大気圏外から一気に海中へと突入するトレミー。その大胆な手段に、カティは唖然とする。マリナも同じ場所にいることを知った刹那は、アレルヤを助け出したあと、マリナの元へ向かう。 迫るMSを迎撃するティエリアとライル。ケルディムの狙撃能力の高さにクルーたちは驚嘆する。ライルがクラウス流した情報により、カタロンの部隊もその作戦に乗じて、同志の救出に成功した。 アリオスのもとに訪れたところで、自分を追ってきたピーリスと邂逅するアレルヤ。「マリー」を取り戻したいアレルヤだったが、作戦時間切れにより、やむなく撤退する。 救け出したマリナに、混乱に巻き込んだことを刹那は謝罪する。しかしそれよりもマリナは、戦い続けることしかできないという刹那のその姿に、ただ涙を流すのだった。
保護したマリナの願いにより、アザディスタンへと進路を向けるCB一行。一方、アロウズは、リント少佐の作戦により、水中MA・トリロバイトと共に艦をアラビア海へと向ける。 アレルヤはピーリスこと「マリー」の奪還を心に誓う。そんな目的を持ったアレルヤとの会話の中、スメラギは自分が戦う理由を模索するのだった。 ライルからの情報を受け、クラウスたちはCBとの協力を取り付けるべく接触を試みようとする。そしてそこにマリナがいることを推し量り、シーリンは同行を願い出た。 アラビア海を航行中、リントの作戦により、身動きが取れなくなってしまうプトレマイオス。トリロバイトの突撃を受け、艦体に穴を空けられてしまうが、注水時間が短縮されたことで、セラヴィーとダブルオーが出撃、トリロバイトを撃破する。 海上へと出たアリオスとダブルオーは、ミスター・ブシドーとピーリスの駆るアヘッドからの攻撃を受けてしまう。苦戦する刹那らだったが、カタロンのMSの支援で窮地を脱し、クラウスたちとの邂逅を遂げる。そしてマリナもまた、シーリンとの再会を果たすのだった。
ガンダム復帰を利用し、リボンズはアロウズの権限拡大を画策する。そして、リジェネ、リヴァイヴたちの進言をよそに、リボンズはサーシェスを遣わすのだった。 カタロン支部の施設で、クラウスからの共闘要請を、戦力差や理念の違いから断るスメラギ。また、国に戻りたいというマリナの願いを受けた刹那は、VTOLを駆りアザディスタンへと向かう。 アロウズでは前作戦の失敗により、リントからカティにその権限が移行していた。ピーリスはセルゲイとの通信中、養子になる話を受けることを告げる。 施設からの脱出の途中、連邦軍に捕らえられてしまう沙慈。人道的な措置を取ろうとするセルゲイに経緯を話すが、その情報がアロウズへと漏れてしまう。 アロウズは、MS部隊とオートマトンによる攻撃を施設へと向ける。ガンダムたちが急行するも、施設は壊滅してしまう。その惨状にライルは激昂し、ピーリスは動揺する。そして戻ってきた沙慈もまた、膝をついて自分を苛めるのだった。 アザディスタンの燃えさかる街並みを目にする刹那とマリナ。そこにスローネに似たシルエットの機体を見つけ、刹那は驚愕した。
アロウズの攻撃を受け、壊滅したカタロン支部。ティエリアはそこに戻ってきた沙慈の様子を見咎め、その自覚なき罪を追及する。 多数の倒れる兵士を見たスメラギは、かつて自分が戦略ミスで、カティと同士討ちし、恋人だったエミリオを失ってしまったことを思い返してしまう。ショックで気を失い、倒れるスメラギ。 一方的な虐殺を目の当たりにし、消沈するピーリスのもとにセルゲイからのメッセージが届く。それは非道な作戦に参加したピーリスを気遣うものだった。セルゲイの想いにピーリスは涙を流す。 カティのもとに補充要員として到着したジニン部隊。格納庫でルイスと出会ったピーリスは、ルイスに何らかのものを感じ取る。またアンドレイはルイスの可憐さに目を奪われるのだった。 クラウスたちは他の支部への移動準備にあたっていた。搬出作業の間、囮として敵に身を晒し、アロウズとまみえる覚悟のプトレマイオス。自らの行動を悔いる沙慈は、自分に何かできることはないかと、イアンと共に迎撃にあたることを決断する。 そこに艦へと特攻するルイスの機体。目前に迫る敵機に沙慈は、トリガーに手を掛けたまま、撃つことの重みを感じ、叫ぶのだった。
迫り来るルイスの乗ったジンクスに向けて、結局、沙慈はトリガーを引くことはできなかった。前線に出すぎたルイス機をアンドレイがいさめ、前線から後退していく。 ブシドー機と一対一の戦いをするダブルオーは、その猛攻にやむなく不完全なトランザムを発動させるが、途中で機体は停止。興ざめしたブシドーは、勝負を放棄するのだった。 意識を取り戻したスメラギの作戦により、戦線から離脱したプトレマイオスだったが、ピーリスのアヘッドと共に墜落したアリオスを補足できずにいた。 海岸線へと不時着したアレルヤとピーリス。マリーとしての記憶を取り戻したピーリスは、しばしアレルヤと語らう。そんな二人のもとに、セルゲイの乗るジンクスが降り立った。銃を向けるも、アレルヤのマリーへの思いに胸を打たれたセルゲイは、アレルヤにピーリスを預け、その場を去っていくのだった。 アレルヤが無事発見された報告を受けたティエリアの元に、自分と同じ容姿をしたリジェネがあらわれる。その姿にティエリアは驚愕した――。
自分と容姿をしたリジェネにティエリアは驚愕する。しかし、リジェネの口よりもたらされたイノベイターの情報は、さらにティエリアの心を揺り動かした。 ルイスはピーリスの機体を使いたいという願いを届け出る。リントはそれを許可し、さらに新型のMS・ガデッサと共にイノベイターのリヴァイヴ、そしてパトリックもアロウズに合流を果たすのだった。 アロウズの高官たちが集まるパーティの情報を得たCBメンバーは、偵察任務として刹那と、女装したティエリアを潜入させる。 そこでリボンズと接触したティエリアは、世界統合のためCBは滅びるべきだったということを告げられる。ティエリアがリボンズに銃を向けるも、イノベイターのヒリングに阻止されてしまった。 一方、偶然ルイスと出会い、沙慈の話をしていた刹那。突如苦しみ出したルイスに駆け寄るカタギリに正体がばれ、刹那はティエリアと共に逃走することに。 ガンダムで離脱した刹那らのもとに一機のMSが立ちふさがる。それは、サーシェスの駆るアルケーガンダムの姿だった。
サーシェスの駆るアルケーガンダムと対峙した刹那とティエリア。ロックオンの仇と怒りを向けるティエリアだが、その攻撃力に圧倒されてしまう。ライルとアレルヤが救援に現れ、その場を去っていくサーシェス。普段の冷静さを欠くティエリアの言動から、ライルはサーシェスが兄・ニールの仇であることを知るのだった。 パーティーから基地へと戻る機内で、ルイスの過去を知り、同情を越えた感情を抱くアンドレイ。だが、ルイスは、パーティー会場で偶然会った刹那がCBであったことを、複雑な思いで反芻していた。 敵が包囲網を引く前に、大気圏離脱を試みるプランをスメラギは立てる。だが、リヴァイヴとカティにより、その作戦は看破されてしまっていた。 プトレマイオスはアロウズの攻撃を逆手に取り、トランザムで海中より一気に大気圏を離脱。しかし、リヴァイヴのMS・ガデッサの横槍で、航行軌道をわずかながら変えられ、ジェジャン部隊の迎撃を受けてしまう。粒子を使い切り、航行能力以外を失っていたプトレマイオスを一気に畳み掛けようとするジェジャン。だがさらにその先を読んだスメラギの作戦で、すでに発進していたダブルオーガンダムが、ジェジャンの巡洋艦を撃沈させた。 互いの作戦の読み勝ちだなと、一息つくブリッジに、カティから「リーサ・クジョウ」宛てにメッセージが届く。スメラギはそこに記された名に、逃がれられない過去を思うのだった。
連邦の強引な再生計画に反対する中東諸国は多い。その中でも最大の国力を持つスイール王国が動けば、他の小中国家も追随する……。それを懸念する連邦は、スイールへのアロウズ派遣を決定、正規軍のセルゲイに、スイール国境付近で状況監視の命を下す。一方、スイールの蜂起を期待するカタロンは、スイール国王と共闘のための会談を取り付けることに成功した。 宇宙を航行するプトレマイオス2は、ブリングの乗る新型MS・ガラッゾの強襲を受ける。ダブルオーガンダムを翻弄し、窮地に追い詰めるが、一連の攻撃の後、なぜか去っていくガラッゾ。余裕ともとれるその行動にスメラギは、敵側の牽制と警告を感じ、焦りを募らせるのだった。 ラグランジュ3の基地に到着したトレミークルーは、イアンの妻・リンダの若さに驚きながら、新メンバー、アニューとの合流も果たした。スメラギはアロウズが近付きつつあることを予測し、作業を急がせる。 時を同じくし、衛星兵器「メメントモリ」の砲口がスイールへと向けられる。掃射されたレーザーは、カタロンと会談中の国王たちごと、一瞬にしてスイールを爆心地へと変貌させてしまった。 実験中、「ダブルオーライザー」の粒子出力が理論限界値を超え、驚嘆する一同。輝く光に包まれ、真のGNドライヴの力を刹那は感じ取る。加速する粒子の中、セルゲイの危機を感じ取ったピーリスは叫び、ティエリアもまた、脳に響く何かに頭を抑えた。そしてGNアーチャーの前で、不適な笑みをこぼすアレルヤの表情は、かつてのもう一人の自分、ハレルヤのものとなっていた。
衛星兵器メメントモリによって、スイールは一瞬のうちにして消滅した。その報を受けたクラウスたちは、カタロンの全宇宙戦力を衛星兵器に向けることを決意する。 CB基地でも、スメラギが衛星兵器破壊ミッションを提示していた。そのとき、ティエリアの口から、連邦の影に潜むイノベイターの存在がクルーたちに明らかにされる。恐怖と破壊では真の平和はもたらされないと、刹那は自らの意思でアロウズとイノベイターを倒すことを宣言、各クルーもそれに次々と賛同する。 一方、自分にできる何かを探すため、沙慈は艦に残る決意を刹那に告げるのだった。 基地の場所を特定され、アロウズの強襲にあったプトレマイオスは急ぎ脱出を図る。だが既にMS部隊の接近を許してしまっていた。カティの戦略にガンダムは苦戦を強いられる。そしてヒリングの乗るガデッサのGNランチャーに貫かれるプトレマイオス。被害状況の確認に向かった第3格納庫で、沙慈は重傷のイアンからオーライザーを託された。 ダブルオーの元に、飛翔し現れるオーライザー。そこに沙慈が乗っていることに驚きつつ、2機を合体させる刹那。ダブルオーライザーとなり、ジニンのアヘッドを一蹴するも、さらに迫るブリングのガデッサの追撃に、刹那はトランザムを発動させる。すると解放された多量のGN粒子により、辺りは不可思議な空間と化した。そこにいる者の声が聞こえる空間で、互いが敵対する勢力にいることを知ってしまうルイスと沙慈。二人の悲痛な叫び声が、輝く宇宙にこだまするのだった。
ダブルオーライザーの力で、迫り来るブリングのガラッゾを一蹴する刹那。苦戦を強いられていたティエリアたちの窮地をも救ったダブルオーライザーは、リヴァイヴのガデッサのもとへ向かう。 迎え撃つガデッサのビームサーベルを受ける瞬間、ダブルオーライザーの機体は粒子のように霧散した。 驚愕するリヴァイヴの目の前に突如、粒子から復元されるかのようにダブルオーライザーが現れ、ガデッサを一刀に切り伏せた。ツインドライヴの解放された真の能力に、驚くリボンズ。それまでにないリボンズの反応を指摘した留美は、苛立つリボンズに殴打されてしまう。 プトレマイオスへと戻ってきた沙慈は、ガンダムを憎む気持ちがルイスをアロウズにしたのだと、刹那を責める。しかし刹那は、ルイスを取り戻すために戦えと沙慈に告げる。戦いを拒否する沙慈は、自分は人殺しにはならないと刹那を殴りつけ去っていった。 ルイスに会いに行くためと、オーライザーを勝手に発進させようとする沙慈。だが、以前に自分の愚行が招いたカタロン支部での悲劇を思い出し、レバーから手を離した沙慈はコクピットでルイスの名を呼びながら泣き崩れる。一方のルイスは、かつての沙慈との思い出の写真を消去していた。 衛星兵器【メメントモリ】に攻撃を仕掛けるカタロンの宇宙艦隊。しかし、地表に向けられていた衛星兵器の砲門が、上部からも出現し、カタロンの第二艦隊を半数消失させる。 それを知り、歯噛みするトレミークルー。刹那はアロウズの行いに改めて怒りを燃やすのだった。
衛星兵器【メメントモリ】の攻撃で壊滅しかけたカタロン艦隊に、なおもアロウズMS部隊が迫る。その窮地を救った刹那はダブルオーライザーを、衛星兵器へと向けた。リボンズが興味を示す存在だからと、刹那に接近していくヒリングのガデッサ。しかしそれは、囮役である刹那の誘導だった。 衛星兵器に急行するプトレマイオス。だが、アロウズ艦隊の猛攻は、プトレマイオスを衛星兵器の攻撃圏内にまで押し戻してしまう。発射されるレーザー光。しかし、ピーリスの脳量子波でその攻撃タイミングを事前に察知したプトレマイオスは、トランザムを使っての緊急回避に成功する。 ケルディムガンダムのシールドビットに守られながら、衛星兵器に接近していくプトレマイオス。セラヴィーガンダムのGNバズーカと、プトレマイオスのミサイルで、衛星兵器の外壁が破壊される。全壊に至らなかったことに安堵し嘲るリントだったが、すでにケルディムのスコープは、むき出しになった衛星兵器のコアを捉えていた。ライルの叫び声と共に、コアを撃ち貫かれて瓦解していく衛星兵器。リントの艦はその爆発に巻き込まれて撃沈した。 大気圏に降り注ぐ衛星兵器の残骸は流れ星のようにも見え、歓喜するカタロンの子供たち。しかしクラウスは、あれは戦いの残滓であるとつぶやく。同じく空を見上げていたセルゲイの元に、思いもよらぬ人物が訪れる。それはセルゲイのかつての戦友、パング・ハーキュリーだった。
衛星兵器【メメントモリ】の破壊ミッションに成功したCB。しかしそこに、イノベイターの機体が迫る。猛攻を受けたプトレマイオスは破損しながらも、地球へと降下。そこに遅れやってきた刹那は、ネーナからそのことを教えられ、地球へと向うのだった。 プトレマイオスを探す刹那の前に現れるアルケーガンダム。対峙する二人の前に、姿を現したリボンズは、かつてOガンダムに乗っていたことを刹那に明かす。ガンダムを渡せというリボンズに、拒絶の銃口を向けた刹那をサーシェスの凶弾が貫いた。咄嗟にダブルオーで逃げる刹那を、サーシェスのアルケーが追撃する。 一方、修理中のプトレマイオスはイノベイターMSの強襲を受けていた。苦戦しながらもガラッゾを捕らえたティエリアは、セラフィムガンダムを出現させ、ガラッゾごとブリングを撃ち抜いた。 負傷しながらも善戦する刹那に焦りを見せるサーシェス。そこに偶然、クラウスとシーリンの乗った輸送機が通りかかる。人質にとサーシェスが輸送機に刃を向けた瞬間、トランザムを発動させたダブルオーライザーがアルケーを切り裂いた。一面に溢れる粒子の光の中でマリナの歌と声を聞いた刹那は、止めを刺す寸前に剣を引く。脱出するアルケーのコクピットの中で、サーシェスは苛立ちを隠せないでいた。 完成したブシドー専用機「マスラオ」を前に、ビリーはスメラギとの写真を取り出しそれを破く。四散した写真は、想い出や未練と共にハンガー内を舞い上がっていった。
凶弾を受け朦朧としながらカタロン第二支部へと辿り着いた刹那。コクピットから降りた瞬間、倒れた刹那にいち早く駆け寄ったマリナが、その身を支え、施設内へと運び込んだ。 夢の中で、刹那は両親に銃を向ける過去の自分を止めようとする。だがそこに現れたかつてのロックオン、ニールは「過去は変えらない」と言葉を濁す。自宅から響く銃声に呆然とする刹那。未来のために変われとニールに告げられながら、子供たちの歌声に刹那は目を覚ます。その歌はマリナが子供たちの想いを綴ったものだった。起き上がろうとする刹那の身を案じ、傷を癒やすまでの間だけでも、お互いを知り合おうと言葉を掛けるマリナ。そのマリナの言葉に、刹那は自分の過去、戦う理由を語り始める。 カタロンの補給を受け、修理をしながら巡航するプトレマイオス。連邦の包囲網を抜けるために、ダブルオーの戦力は必須だったが、刹那は未だ帰艦せずにいた。 プトレマイオスにアロウズのMS大部隊が迫る。ケルディムの長距離狙撃が功を奏すが、後方から指揮を執るカティの作戦の前に、ケルディムの粒子が尽きたところを、攻め入られてしまう。新型のMAエンプラスの攻撃にアリオスとセラヴィーは捕らえられ、防戦一方のプトレマイオス。ところが敵部隊が突如撤退する。それは連邦内部でクーデターが起こり、AEUの軌道エレベーターが占拠されたためだった。 マリナとの再会を約束し、発進したダブルオーはクーデターの情報を掴み、進路をアフリカへと向ける。だがそこに、ミスター・ブシドーの乗るマスラオが待ち構えていた。執拗に追い迫るブ
低軌道ステーションを占拠し、6万人の人質をとったハーキュリーの声明がステーション内に響く。それはこれまでのアロウズの蛮行を糾弾するものだった。連邦の報道は、反政府勢力のテロ行為と事実を隠蔽していたが、もし本当のことが露見すればアロウズが弾劾される。そう考えたホーマーはある決断を下す。 複雑な思いでニュースを見るセルゲイに、キム司令から命令が下る。それは密使として、クーデター軍の首謀者に降伏勧告を持ちかけるというものだった。 カタロンからクーデターの情報を入手したスメラギは、包囲網を引くだけの連邦軍の動きをいぶかしみながらも、進路をタワーへと向ける。そのタワーを目前に、マスラオとダブルオーは互角の戦いを続けていた。そこに駆けつけたプトレマイオスからの援護が入る。一対一の対決を望んでいたブシドーは、状況の不利を悟り去っていった。 ステーションに着き、冷淡に勧告するセルゲイに対し、苦笑するハーキュリー。そのとき、市民のいる区画へオートマトンが投下された。ハーキュリーは市民を無事脱出させるよう、部隊に指示を出す。解放した市民に、連邦の真の姿を世界に伝えさせようというのが、当初からの思惑だったのだ。だが突然、連邦軍の布陣に変化が起こる。タワーから距離をおくようなその動きを見たスメラギはあることに気付いてしまう。 宇宙ではグッドマンの指揮のもと、2基目の衛星兵器【メメントモリ】が、既にステーションに向け発射体制に入っていた……。
2基目の衛星兵器【メメントモリ】を観測したプトレマイオスだったが、修理が不完全で宇宙へ上がることはできない。落胆するスメラギのもとに、今の状況を打開できるのはダブルオーライザーだけと、刹那は負傷した体で立ち上がる。「守るための戦い」。刹那に促され、沙慈はオーライザーへの搭乗を決意した。 宇宙へと飛翔するダブルオーライザー。迎え撃つMA【エンプラス】との激しい戦闘と迫る時間の中、トランザムを発動させ放たれたビームは、エンプラスを貫き、衛星兵器の脇を逸れたものの、そのまま巨大なビームサーベルと化し衛星兵器を切り裂いた。だが、直前に発射された衛星兵器のレーザーは、タワー部に着弾。降下するリニアトレインと共にエレベーターは崩落していった。 崩壊したタワーの破片が地表へと降り注ぐ。その迎撃に咄嗟に向かうガンダムたち。ピーリスもGNアーチャーで加勢し、やがて、カタロン、クーデター軍、そして連邦正規軍も一同となり、破片の迎撃に徹する。 そこに飛来するアロウズのMS部隊。ところが思いもよらず、アロウズも迎撃に加勢した。上空よりダブルオーも舞い戻り、MSで降下してきたセルゲイ、ハーキュリーたちも加わる。起ころうとする大惨事を前に、敵対する全軍が協力し合う状況を生んだのだった。 だが全ての落下物の阻止はできず、地表には一部を除き甚大な被害が及んだ。この惨事を招いたハーキュリーに激昂し、その機体を撃ち抜くアンドレイ。そして、かつて軍規を遵守したため、母を見殺しにした父が、クーデターに加担していたと思ったアンドレイは、昂ぶる感情
軌道エレベーターの崩壊「ブレイク・ピラー」事件より4か月。あれから沈黙していたソレスタルビーイングが活動を再開したという報告がホーマーたちのもとに届けられた。 2基目のメメントモリの破壊ミッションを成功させる刹那たち。しかし、事件の時にセルゲイの死を目の当たりにしショックを受けたマリーは、ピーリスの人格に支配されてしまっていた。復讐のために戦場に出ようとするピーリスをアレルヤは悲しく思うが、ライルはそれも理解してやれと声をかける。 テロの首謀者を撃ったことで昇進したアンドレイを、ヒリングは父親殺しと嘲笑する。それを聞き、問い詰めるルイス。しかしアンドレイはアロウズの理念のためだったと、言い放ち、当惑するルイスを抱きしめる。だがルイスの胸中は、沙慈とまた相対したときどうするか、困惑の思いで一杯だった。 連邦がアロウズの傘下に下ったことを懸念するプトレマイオスクルーに、今こそヴェーダを取り戻す作戦を決行すべきと進言するティエリア。そのためにイノベイター捕獲を主眼とした作戦をスメラギは立案する。 プトレマイオスに接近するアロウズ部隊の中にルイスの機体を見つけた沙慈は、戦場に出ても自分は引き金を引けないと刹那に告げる。しかし刹那は、ただルイスに呼び掛けるだけでいいのだといい、共にルイスに逢いに行こうと右手を差し出す。そんな刹那の言動に、沙慈は力強く頷くのだった。 同じ頃、隠れ家に逃げていたクラウスたちが、連邦保安局の襲撃を受ける。銃口を向けられ錯乱したヨセフは、思わず銃を手に取り叫ぶ。咄嗟に飛び出しヨハンを抱
混乱する戦況の中、ルイスの機体を探し求める沙慈。現れたヒリングとの交戦時、刹那はツインドライヴの力を解放させ、加速する粒子が戦闘宙域一帯に広がった。プトレマイオスに接近するルイス機が迎撃されようとする瞬間、それを察知した刹那と沙慈の叫びが宇宙に響く。GN粒子が広がる中、沙慈とルイスは、あったかもしれないもう一つの未来のイメージを共有する。 約束を果たし宇宙で待っていたと想いを伝える沙慈に、昔の自分とは違うと銃口を向けるルイス。しかし沙慈は、ルイスは何も変わっていないと訴え続ける。優しい女の子だったこと。不器用でわがままを言って気を引こうとすること。本当は寂しがりやなこと…。銃を恐れずに、沙慈はそのままルイスを抱きしめた。 沙慈との接触で錯乱し、意識を失ったルイスを守ろうと両機の間に割って入るアンドレイ。そこに現れたピーリスのGNアーチャーがアンドレイ機に斬りかかる。動けないルイス機を掴み、撤退するアンドレイを追おうとするピーリスに、仇を討とうとして争いが争いを招く戦いの空しさを沙慈は慟哭するのだった。 一方、ティエリアとリヴァイヴの一騎打ちは互いに拮抗しながら、セラヴィーがガデッサを打ち砕き、脱出ポッドごとリヴァイヴを捕らえた。プトレマイオスへと連行されたリヴァイヴを見て、息をのむライル。ブリッジでは、様子のおかしいアニューに声をかけたラッセに向け、「自分はイノベイターだ」という告白が銃弾と共に放たれた。 リジェネからの情報を元に、留美と紅龍はプトレマイオスへと向かおうとしたが、艦が突如、制御不能に陥っ
プトレマイオスに軟禁されるも、余裕の笑みを浮かべ、スメラギらの問いかけもはぐらかす返答を重ねるリヴァイヴ。そのとき、フェルトから、アニューがラッセを撃ち、ミレイナを連れ去ったという通信が入る。リヴァイヴの脳量子波により、アニューがイノベイターの意識を取り戻したのだ。 ダブルオーを奪取しようとするアニューの前に、脳量子波を感知したピーリスが立ちふさがる。刹那と共に駆けつけたライルは説得を試みるが、逆に自分と一緒に来るよう冗談交じりに返される。ならばガンダムと一緒に着いていくと答え、刹那を一瞥してアニューの元へ向かうライルに、刹那は銃を放った。一同が驚愕する中、隙を突いたライルがミレイナを助け出すも、アニューらの逃走を許してしまう。 ヒリングやリヴァイヴ、共に新型MA「レグナント」を与えられたルイス、専用機「ガッデス」に乗り込んだアニューらがプトレマイオスへと向かう。混戦の中、ガッデスはケルディムを引きつけ、戦闘領域から離れていく。 激しく激突する両機。その中でアニューへと呼びかけ続けるライル。真摯なその言葉に、ライルの手を取ろうとするアニューだったが、リボンズの介入により自らの意思を失い、ケルディムに止めを刺そうと攻撃を仕掛ける。ライルの悲痛な訴えが響く中、刹那のダブルオーライザーが半壊したガッデスを撃ち抜いた。 一面に広がるダブルオーライザーの光の中で、ライルとアニューはお互いが分かり合えたことを確信するが、最後にケルディムを押し戻すような動きを見せ、ガッデスは爆砕した。 戻った艦内で、やり場のない怒り
プトレマイオスのシステム復旧後、留美から連絡があったことが判明するが、それはある宙域のポイントだけが記されたものだった。不審に思う一同だが、何かを感じ取った刹那は、そこに向かうことを提案する。 何とか脱出していた留美と紅龍は、リジェネから教えられたヴェーダの所在をソレスタルビーイングに伝えるべく、合流ポイントに指定した建造途中のコロニー・エクリプスへと辿り着いていた。しかしそこに、二人を追ってきたネーナが現れる。ネーナの撃った銃から留美をかばい、絶命する紅龍。その間に逃げ出した留美は、コロニー内で刹那との邂逅を果たし、リジェネの紙片を刹那に託した。 コロニーの外に出た刹那の目に、ダブルオーに剣を突き付けた新型機・スサノオのコクピットに立つブシドーの姿が映る。仮面を外し、グラハムとして刹那に決闘を挑むブシドー。愛が憎しみとなり、宿命と化したと説くグラハムに、自らがかつて世界に生み出した歪みの一つを見出した刹那はその闘いを受け入れる。 傍観者でいるため、刹那とは別に小型艇で脱出した留美を、その目前に現れたスローネドライが撃ち貫いた。しかしそこにリボンズの差し金でルイスのレグナントが飛来。本当の仇の姿に、狂乱したルイスの一方的な攻撃がドライを蹂躙する。死を拒むネーナだったが、その言葉さえ、父も母も口にせず殺されたと、レグナントはドライを圧壊、爆砕した。 目的を果たしたルイスは嬉しそうに笑う。それはやがて子供のように両親を求める声となり、誰も応える者がいないことに、慟哭となった。 決着をつけるため、互いにトラ
刹那とグラハムの対決は刹那の勝利で終わった。決着を付けるため自分に止めを刺すように叫ぶグラハム。しかし刹那はその剣を収め、生きるための戦いという自分の考えを言葉に示し、去って行く。残されたグラハムは、小刀に手を伸ばし自決を試みるが、刹那の言葉を思い返し、その動きを止めてしまうのだった。 留美の情報から、ヴェーダの位置を特定したプトレマイオスクルーは、新装備を携え合流したリンダたちの乗る補給艦と共に、ラグランジュ2へと艦首を向ける。しかしそこにはすでに、連邦軍も統合したアロウズの大艦隊が、ソレスタルビーイング殲滅のため集結していた。 そしてついに最後戦の火蓋が切られた。先行するアロウズ艦の動きを察知したスメラギは、その破壊を刹那に命じたが、敵艦の爆発とともに、宙域一帯にビーム粒子攪乱のフィールドが広がっていく。圧倒的な物量でガンダムたちを追い込むアロウズMS部隊。その一機が、プトレマイオスにミサイルを放とうとした時、カタロン艦隊とMS部隊が窮地を救う。 突如の援軍を忌々しげに思うグッドマンに追い打ちをかけるよう、後方の味方艦から攻撃が仕掛けられる。それは「ブレイクピラー」後、消息不明となっていたカティの指揮する、アロウズ蛮行に対し決起した、連邦正規軍の有志たちであった。さらにそこにフィールドを突破したダブルオーライザーが接近する。狼狽するグッドマンの驚愕の叫びは、ビームの一閃の中にかき消えていった。 戦いの様子を静かに見つめるリボンズのもとに、リジェネが姿を現す。リジェネの画策を知りながら、それを泳がせて
リボンズを屠り、高笑いを上げるリジェネ。しかしそこに絶命したはずのリボンズが別の肉体をもって現れた。リボンズは、肉体は器に過ぎず、ヴェーダを介して意識を移すことができるとリジェネに告げる。叫びつつ再度銃を向けたリジェネだったが、物陰から放たれたサーシェスの銃弾を受けてしまう。 カタロン、連邦反乱軍をも巻き込んだ、アロウズとCBの戦いは熾烈を極めていた。そこに突如割り入った禍々しい光の束が、敵味方関係なく部隊を消失させる。それはリボンズの乗るコロニー型外宇宙航行母艦「ソレスタルビーイング」からの強力なレーザー放射だった。自軍すら巻き込むことを厭わない攻撃に怒りをあらわにする刹那。スメラギは敵母艦への突入、及びそこにあるヴェーダの奪還・破壊ミッションを敢行することを告げ、プトレマイオスを敵母艦へと発進させる。 侵攻ルートを確保するため、対空砲台を破壊しながら進むプトレマイオスとガンダム。だがさらに、新しい量産型MS「ガガ」の大部隊が特攻を仕掛けてくる。防戦一方のプトレマイオスを守るよう、CB輸送艦が沈没、連邦・カタロンの艦の援護もあって、プトレマイオスは敵母艦のドッグに突入した。 ダブルオーライザーがルイスのレグナントと交戦する中、プトレマイオスを防衛するアリオスとGNアーチャー、ラッセの乗るOガンダム。一方、ケルディムは侵入通路でサーシェスのアルケーに苦戦を強いられ、セラヴィーはヒリング、リヴァイヴの攻撃で中破してしまう。 艦内にオートマトンが侵入し、ライフルを手に防戦しようとするスメラギの前に現れるビリ
ヴェーダの前で奢るリボンズに対しティエリアは、自分たちは人類にイノベイターの出現を促進するために造られた存在・イノベイドであったことを突き付ける。しかし、自分は真のイノベイターすら凌ぐ存在になったと言い、リボンズはティエリアに銃弾を浴びせた。 切り結ぶルイスと刹那たちのもとへと接近するガガ部隊。接触寸前、沙慈はその手でガガへと引き金を引くが、両機は爆発に飲み込まれてしまった。何とか助け出され、戦域外で沙慈の手当てを受けるも、自我を失い沙慈の首に手をかけるルイス。しかし、沙慈の胸元から現れた思い出のリングを目にしたルイスは発狂し、事切れてしまう。突然の出来事に沙慈はただ、慟哭することしかできなかった。 防戦を強いられるプトレマイオス。粒子残量が尽き、ラッセのOガンダムが沈黙。尚も続く攻撃にとうとうピーリスのGNアーチャーも特攻を受けてしまう。味方の苦しみを感知した刹那は、その命の灯火を消すまいと叫ぶ。それに呼応するよう輝いた瞳は、これまでの出力を凌駕したトランザムを発動させ、周囲にその光を振り撒いた。対峙するビリーの思いを、その身で抱きとめるスメラギ。憎しみの虜になっていたアンドレイを解放するマリー。また、光の中で目を覚ましたルイスは、沙慈の体に身を委ねる。一方で、相手がライルであることを知ったサーシェスは、狂喜と共にさらにその刃を半壊したケルディムに向けるのだった。 広がる粒子の波により、ヴェーダとのリンクを遮断されるリボンズ。その隙にティエリアはヴェーダを完全に掌握し、セラフィムのトライアルフィールドを
リボンズの駆るMS・リボーンズキャノンと対峙する刹那のダブルオーライザー。人類を導くのは自分だと奢るリボンズに、刹那は刃を向ける。一方、プトレマイオスは復調したラッセがブリッジに戻り、刹那を援護するため再発進した。マリーの容態を心配しながらもアレルヤはアリオスで、サーシェスとの因縁に決着をつけたライルは中破したケルディムで再び戦場へと赴く。 近接戦へと持ち込み、自分の有利な間合いでGNソードを振るおうとした瞬間、リボーンズキャノンの強力な反撃を受けてしまうダブルオー。振り向いたリボーンズキャノンは変形し、リボーンズガンダムとなった。さらにヒリングとリヴァイヴのガデッサ、ガラッゾが現れ、苦戦を強いられる刹那。だがそこにハレルヤを覚醒させたアレルヤとライルが援護に駆けつける。アレルヤはヒリングを、ライルがリヴァイヴを引き受け撃破、刹那とリボンズも相討ちとなってしまう。 しかし、リボンズの執念がダブルオーの片方のGNドライヴを強奪、放置されていたOガンダムを奪取して再出撃した。同様に刹那もまた、スメラギの先見により射出されていたエクシアR2にドライヴを換装して乗り込み、全ての始まりであったOガンダムと、最後の戦いを繰り広げる。そして広がる光の中で2機のMSが爆散していった。 戦いを否定し、戦いを駆逐しようとする刹那。戦いを否定し、非戦を貫いたマリナは、かつて送られたメッセージに答えるよう、刹那への想いを復興したアザディスタンで綴っていた。アロウズを弾劾し、戦争でないことを取り戻した、新たに統一された世界。もし
24世紀初頭、突如として姿を現した私設武装組織「ソレスタルビーイング」。彼らはガンダムによる戦争根絶を掲げ武力介入を開始、一時は組織壊滅の危機を迎えながらも、争いの絶えなかった世界を急変させた。 地球連邦政府の成立。その後の独立治安維持部隊アロウズの専横による戦争状態を経て、武力に頼らない社会を選択するに至った人類だったが、西暦2314年、再び危機が訪れる。130年前に廃船となっていた生体反応の無い木星探査船が地球圏に接近してきた。それは、人類の存亡をかけた戦いの始まりを告げる船だった・・・ 戦いの中、人類の水先案内人たる革新者(イノベイター)へと進化したソレスタルビーイングのガンダムマイスター、刹那・F・セイエイ。彼は、新たな危機の中で、自らの進化の本当の意味と直面する。果たして、イオリア計画の最終段階とは。そして、「来るべき対話」とは一体何なのか――
西暦2307年。化石燃料は枯渇したが、人類はそれに代わる新たなエネルギーを手に入れていた。3本の巨大な軌道エレベーターと、それに伴う大規模な太陽光発電システム。しかし、このシステムの恩恵を得られるのは、一部の大国とその同盟国だけだった。3つの軌道エレベーターを所有する3つの超大国群。アメリカ合衆国を中心とした『ユニオン』。中国、ロシア、インドを中心とした『人類革新連盟』。ヨーロッパを中心とした『AEU』。各超大国群は己の威信と繁栄のため、大いなるゼロサム・ゲームを続ける。そう、24世紀になっても、人類は未だ一つになりきれずにいたのだ……。そんな終わりのない戦いの世界で、「武力による戦争の根絶」を掲げる私設武装組織が現れる。モビルスーツ「ガンダム」を所有する彼らの名は、ソレスタルビーイング。ガンダムによる全戦争行為への武力介入がはじまる。
西暦2312年。ソレスタルビーイングと、国連軍との最終決戦から4年。地球連邦政府を樹立した人類は、さらなる国家の統合、人類の意思統一を目指すべく、連邦正規軍とは別に、独立治安維持部隊『アロウズ』を組織する。しかし、その実態は、統一に名をかりた反政府勢力や主義、思想等への非人道的な弾圧であった。夢を叶え、ルイス・ハレヴィとの約束を守るべく、宇宙技術者の道に進んだ沙慈・クロスロードも、否応なく連邦政府の改革に巻き込まれていく。一方、4年前の最終決戦で生き延びた刹那・F・セイエイは、ソレスタルビーイングによって変革を促された世界の行く末を見つめていた。監視者、アレハンドロ・コーナーを倒し、争いのない平和な世界になることを夢見て。しかし、彼が目の当たりにしたものは『アロウズ』によって作られた弾圧という名の平和、歪み続ける現実であった。彼は再び戦う決意をする。世界を変革出来うる力、ガンダムと共に。再び動き出す世界で刹那や沙慈の進み行く先はどこに向かうだろうか?
西暦2312年。ソレスタルビーイングと、国連軍との最終決戦から4年。地球連邦政府を樹立した人類は、さらなる国家の統合、人類の意思統一を目指すべく、連邦正規軍とは別に、独立治安維持部隊『アロウズ』を組織する。しかし、その実態は、統一に名をかりた反政府勢力や主義、思想等への非人道的な弾圧であった。夢を叶え、ルイス・ハレヴィとの約束を守るべく、宇宙技術者の道に進んだ沙慈・クロスロードも、否応なく連邦政府の改革に巻き込まれていく。一方、4年前の最終決戦で生き延びた刹那・F・セイエイは、ソレスタルビーイングによって変革を促された世界の行く末を見つめていた。監視者、アレハンドロ・コーナーを倒し、争いのない平和な世界になることを夢見て。しかし、彼が目の当たりにしたものは『アロウズ』によって作られた弾圧という名の平和、歪み続ける現実であった。彼は再び戦う決意をする。世界を変革出来うる力、ガンダムと共に。再び動き出す世界で刹那や沙慈の進み行く先はどこに向かうだろうか?